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2015年私的シルバースラッガー賞(セリーグ編) 交流戦まで

はじめに

2015年ペナントレースも交流戦が終わり、全日程の50%弱が消化されました。ひとつの良い区切りと言うことで、
この記事では昨年と同様に、RCWINを用いて「打撃貢献度の最も高かった選手」をポジション別に選出したいと思います。

具体的な算出方法

選出基準は「同ポジション控え選手と比較して、打撃でどれだけ所属チームの勝利数を増やしたと評価できるか」とします。
比較対象が控え選手となっているのは、年間通して平均程度の活躍をした選手が評価されないという事態を避けるためです。

セpos

2015年セリーグ打撃成績を先発守備位置割合に応じて分配し、守備位置別に集計して500打席あたりに直したものが上の表です。
この表の数字との比較を基軸として、比較対象を控え選手に切り替えるための補正と球場補正をかけて貢献度を決定していきます。

球場補正は直近3年分に「4:2:1」で加重平均をかけた得点PFから、リーグ平均=1となるように等倍補正をかけた跳ね返り係数を求め、
こちらと同様の方法でRCWINに対する補正係数を算出しました。具体的には以下のような数値となります。

+0.34勝/500打席 中日(ナゴヤドーム)
+0.28勝/500打席 阪神(甲子園)
+0.08勝/500打席 巨人(東京ドーム)
 -0.34勝/500打席 ヤクルト(神宮)
+0.00勝/500打席 広島(マツダスタジアム)
 -0.36勝/500打席 DeNA(横浜スタジアム)

平均的な選手と控え選手の打力差は「600打席で2勝分」としました。

表の見方

見方

エクトル・ルナを例に挙げると、
「一塁手」 として出場した打席で「平均的な控え一塁手」 と比べて、打撃で「+0.7勝分」チームの勝利数を増やした
「三塁手」 として出場した打席で「平均的な控え三塁手」 と比べて、打撃で「+1.5勝分」チームの勝利数を増やした
「指名打者」として出場した打席で「平均的な控え指名打者」と比べて、打撃で「+0.1勝分」チームの勝利数を増やした
「一塁手」 として出場した打席で「平均的な  一塁手」 と比べて、打撃で「+0.4勝分」チームの勝利数を増やした
「三塁手」 として出場した打席で「平均的な  三塁手」 と比べて、打撃で「+1.0勝分」チームの勝利数を増やした
「指名打者」として出場した打席で「平均的な  指名打者」と比べて、打撃で「+0.1勝分」チームの勝利数を増やした
ということを示しています。

ポジションの平均程度の成績で規定打席(446打席)を消化した場合、控え比較(左)の数値はおよそ「+1.5勝分」となります。
言い換えれば「平均的なレギュラー野手の1年分の打撃貢献」がおよそ「+1.5勝」であり、
ルナの場合、まだシーズン半ばですが平均的レギュラー三塁手の1年分の打撃貢献をすでに作り出している、と見ることができます。

捕手

c2.png
捕手としては上々の奪四球力と長打力を持つ會澤翼がセ捕手1位となります。
この評価法では阿部慎之助が10年以上連続でセ捕手1位の打撃貢献を記録していますが、
今季は會澤がこれを止めるかどうか注目です。阿部以外の捕手が1位となれば古田敦也以来の快挙。
今季はセリーグも捕手平均OPSが5割台に落ち込みました。
規定到達打者も現在では中村悠平のみと、歴史的な捕手人材難と呼べる状況が続いています。

一塁手

1b.png
高打率と本塁打を両立するホセ・ロペスがセ一塁手1位となります。
ロペスを昨年放出した巨人は一塁手の確保に苦心しており、結果的には悪手だったと言えるのではないでしょうか。
一塁固定の外国人が少ないにもかかわらず、一塁手全体の打力はそこまで落ちていないことから、
畠山和洋新井貴浩福田永将ら日本人一塁手の好調ぶりが例年と比べて目立ちます。

二塁手

2b.png
山田哲人がセ二塁手1位となります。平均比較で「+」を記録しているのが山田のみという実に凄まじい状況。
現状のペースで「+」を積み重ねることができれば、2年続けて(二塁手としては)歴史的な打撃成績を記録できそうです。
ユリエスキ・グリエルの退団や菊池涼介上本博紀の不調からセ二塁手平均打力は昨季から大きく落ち込みました。

三塁手

3b.png
現在首位打者のエクトル・ルナがセ三塁手1位となります。ルナは出場が一塁と指名打者にも分散しており、
三塁手としての出場は全体の6割程度にとどまることを考えれば、かなり驚異的な記録と言えそうですね。
現在のセリーグの内野では最も固定率の低いポジションとなっています。

遊撃手

ss.png
高打率を記録している新鋭の田中広輔がセ遊撃手1位となります。守備指標もレンジ系、ゾーン系共に優秀なスコアを記録しており、
将来的には鳥谷坂本という歴史的な二人の遊撃手の間に割り込めるような選手となるかもしれません。
坂本勇人は開幕後しばらく絶不調が続きましたが、少しずつ数字を挙げてきて2位につけています。

左翼手

lf.png
現在セリーグRCWIN1位の筒香嘉智がセ左翼手1位となります。筒香は交流戦で数字をかなり落としましたが、
他チームが左翼手を固定できていない事情もあり、依然として筒香の1強状態が続いています。
今季のセリーグの左翼は例年と比べて重戦車型の選手が少なく、パリーグの左翼に近い守備重視の起用が多いように感じます。

中堅手

cf.png
中日のリードオフマン大島洋平がセ中堅手1位となります。今季は例年と比べて四球を多く選べていますね。
昨年1位だった丸佳浩は本調子とは言えない状態ながら2位につけています。
NPBの中堅手は全体平均以上の打撃成績を記録することが多いですが、今季のセリーグはやや低迷傾向が見られます。

右翼手

rf.png
故障による途中離脱もありましたが平田良介がセ右翼手1位となります。
今季のセ右翼手はポジション別平均OPSが一塁手の次に高い激戦区となっています。

投手

p.png
規定到達投手の中で唯一、打率2割を記録している前田健太がセ投手1位となります。
6月15日現在、本塁打と盗塁は記録されていません。表中には名前がありませんが、打点王は岩田稔で3打点です。

総評

all.png
当ブログの選出する、交流戦終了時点の各ポジション最優秀打撃選手は以上のようになります。
外国人を除けば30代の日本人選手は一人もおらず、セリーグの著しい世代交代が見て取れますね。

all2.png
出場した全ポジションでの打撃貢献合計値40傑です。セリーグ前半戦における打のMVPは山田哲人となります。
僅差で筒香嘉智も素晴らしい成績を残しています。交流戦明けも二人の打棒を注目して見ていきたいところですね。
2015年私的シルバースラッガー賞(パリーグ編) 交流戦まで

おまけ:昨年はこんな感じでした

2014年私的シルバースラッガー賞[セリーグ編]
セまとめ

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