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球団史上最高の4人を選ぶ 千葉ロッテマリーンズ編

はじめに

ヤクルトと同様のアプローチで、NPBで「フランチャイズ・フォー」と同様の企画が実施された場合、
RCAAまとめblogとしてはどういった選手に投票するか、データを基に独断と偏見を交えて考えてみました。
今回は第6弾として、「千葉ロッテマリーンズ」の歴代選手TOP4を選出します。

おおまかな選出の方針

・「同ポジションの平均的な控え選手に対し、どの程度利得を作れたか」(=WAR)を基軸に評価。
・基本的には通算成績の優劣で決定。長くチームに貢献した選手を優先する。
・通算成績がほとんど横並びの場合、全盛期の優劣で決定。
・「球団史上」なので、MLB期間の成績については一切考慮しない。

以上を踏まえて、RCAAまとめblogが選出した「千葉ロッテマリーンズ史上最高の4人」は以下のようになりました。

千葉ロッテマリーンズ史上最高の4人

□山内一弘[1952-1963]
yamauchiFC4.png
※守備位置補正は守備位置補正RCWINの方法で算出しました。「守RCAA」は球場補正を含めた守備位置補正RCWINです。

NPB史上2人目の通算2000本安打達成者。平均的な左翼手に対して+427点の打撃利得を稼ぎました。

ラビットボール時代後の打低時期において、安定して3割20HRを記録する中軸打者でした。
打者としてはバランス型で一芸に秀でているタイプではなく、打撃タイトル獲得数はあまり多くありませんが、
総合力は非常に高く、RCやwOBAによる通算打撃評価では後年の落合博満に匹敵する利得を叩き出しています。
選球眼も優れており、1954年-1957年にかけて4年連続で最高出塁率を記録。(ただし当時は連盟表彰なし)

ただ、山内の真の持ち味はその守備にあると言えるでしょう。
1962年は1年だけ中堅にコンバートされていますが、レンジ系指標ではリーグ1位の中堅守備得点を記録しています。
中堅と両翼の守備難度の差が現代ほど顕著ではない時代である点は考慮が必要でしょうが、
中堅を守れる選手が左翼手を長年務めた形になっており、左翼守備によりチームに与えた利得は計り知れません。
キャリア全体での攻守合せた利得は、同時代に活躍した張本勲をおそらく凌いでいると考えられます。

□榎本喜八[1955-1971]
enomoto2FC4.png
※守備位置補正は守備位置補正RCWINの方法で算出しました。「守RCAA」は球場補正を含めた守備位置補正RCWINです。


NPB史上最年少2000本安打達成者。毎日からロッテの時代まで長く一塁を守り、
平均的な一塁手に対して+357点の打撃利得を稼ぎました。同ポジションの選手に対して稼いだ利得は、山内に次ぐ球団2位。

早熟な打者として知られ、ルーキー時には19歳ながら開幕戦で5番打者に抜擢。
リーグ最多の97四死球を記録し、10代では歴代最高値となるRCWIN4.40を記録して首脳陣の期待に応えました。
優れた選球眼はその後も榎本の大きな武器となり、通算BB/K傑出度は2.80倍で4000打席以上の全打者の中で歴代1位。
プロ野球史上最もストライクゾーンの管理能力に優れた打者という見方も出来そうです。

守備に関しても送球能力に優れていたようで、1965年には一塁補殺シーズン最多記録を樹立。
この記録は現在でもパリーグ記録として残っています。(2015年8月現在、一塁転向した中田翔がこの記録に迫っています。)

□村田兆治[1968-1990]
murataFC4.png

千葉移転前のロッテのエースとして長く活躍。通算215勝は球団歴代最多。
平均的な投手に対して+252点の投球利得を稼ぎました。こちらも球団史上最大値。
フォークボーラーの御多分に漏れず奪三振率が非常に高く、奪三振率傑出度は135%となっており、
これはエクスパンション時代を経験していない通算1000投球回以上の投手では歴代6位の記録です。
奪三振の多さに後押しされ、FIPベースのRSWINは球史全体で十指に入る高い数値が出ています。

□荒巻淳[1950-1961]
aramakiFC4.png

創設初年度から活躍した球団の初代エース。通算173勝は村田兆治に次ぐ球団歴代2位。
平均的な投手に対して+224点の投球利得を稼ぎました。こちらも村田に次ぐ球団2位の記録。
ホップするストレートが武器だったようですが、時代を考慮しても奪三振率は決して高い方ではなく、
投手としての武器はむしろ与四球率の低さにあったようです。この辺りは後年の江川卓と似ているような印象を受けます。
1950年のRSWIN5.62は、1年目の投手に限定すると歴代8位の記録です。稲尾和久とほぼ同値。

次点

□有藤道世[1969-1986]
経営母体がロッテに変わってから長く主軸としてホットコーナーを守りましたが、晩年は落合の台頭により外野に転向。
同ポジションの平均的な選手(三塁→左翼・右翼)に対して+191点の打撃利得を稼ぎました。
安定感の高い打撃が持ち味で、不調年と思われる年がキャリア終盤まで存在しないのが興味深い点。
晩年のマイナスが響き、キャリア全体の三塁守備評価はマイナスとなっていますが、
若い頃は守備による貢献も大きなものであったようで、全盛期はパリーグを代表する三塁手だったようですね。

□成田文男[1965-1979]
東京スタジアム時代とジプシー時代を代表するエース。通算169勝は球団歴代3位。
スライダーを武器に最多勝を2度獲得する活躍を見せ、平均的な投手に対して+117点の投球利得を稼ぎました。
パリーグ全体の歴史を見ても有数の打高球場である東京スタジアムで多く投げていることから、
球場の影響で増えた失点は三浦に次いで直近半世紀で2番目の多さになっています。

□小山正明[1964-1972]
東京オリオンズ時代に阪神からトレード移籍。球団史上2人しか存在しない30勝投手の一人。
実働9年で通算140勝を挙げ、平均的な投手に対して+152点の投球利得を稼ぎました。
キャリアの推移を見ると、阪神からのトレード移籍後は成績を落としているように見えますが、
これは当時のパリーグがセリーグより打高で、かつ広い甲子園から狭い東京スタジアムへの移籍だったことが影響しているようで、
この辺りを考慮すると東京ロッテ時代も、阪神時代と遜色ない活躍だったようです。
当時では珍しい非常に息の長い投手だったようですね。

□落合博満[1979-1986]
1980年代のNo.1打者であり、3度の三冠王は史上歴代最多。ただし実働の短さがネックとなりました。
同ポジションの平均的な選手(二塁→一塁→三塁)に対して+294点の打撃利得を稼ぎました。
打者として必要なものは全て兼ね備えている選手ですが、特に選球眼は素晴らしいものがあったようで、
平均的な打者に対して打席あたり73%多く四死球を選んでいます。これは王貞治に次ぐ歴代2位の数値。
四死球の価値は打低年ほど相対的に高くなるため、打低時代に全盛期を過ごしていればより高い傑出が記録できたかもしれません。
レンジ系指標による守備評価では三塁守備は平均程度、二塁守備はややマイナスとなっています。

□千葉ロッテマリーンズ簡易oWAR10傑[-2014]
順位 選手名 守備 実働期間 年数 試合 打席 打率 HR 打点 盗塁 RCW 球場補正 POS補正 守RCW oWAR
1位 榎本喜八 一塁 1955-1971 17年 2161 8812 0.299 245 965 152 53.17 -1.85 -11.39 39.93 69.3
2位 山内一弘 左翼 1952-1963 12年 1402 5715 0.310 262 876 88 52.51 0.44 -5.13 47.82 66.9
3位 有藤道世 三塁 1969-1986 18年 2063 8149 0.282 348 1061 282 24.96 -1.55 -3.25 20.17 47.3
4位 落合博満 三塁 1979-1986 8年 849 3460 0.332 242 659 40 30.33 0.06 -1.72 28.67 40.2
5位 堀幸一 二塁 1988-2010 23年 2064 7680 0.269 183 810 133 3.88 0.67 3.94 8.49 34.1
6位 L.リー DH 1977-1987 11年 1315 5485 0.320 283 912 33 28.76 0.02 -13.46 15.32 33.6
7位 G.アルトマン 左翼 1968-1974 7年 821 3211 0.314 193 599 31 25.25 -2.03 -4.10 19.11 29.8
8位 山崎裕之 二塁 1965-1978 14年 1577 6061 0.260 182 659 108 5.38 -2.72 6.87 9.53 29.7
9位 葛城隆雄 三塁 1955-1963 9年 1072 4212 0.283 116 585 86 11.12 0.47 -0.06 11.53 25.6
10位 西岡剛 遊撃 2003-2010 8年 817 3525 0.293 55 300 175 8.59 1.01 4.02 13.61 25.4
※守備位置補正は守備位置補正RCWINの方法で算出しました。「守RCAA」は球場補正を含めた守備位置補正RCWINです。代替補正は600打席で2勝としました。

□千葉ロッテマリーンズ簡易投手WAR10傑[-2014]
順位 選手名 実働期間 年数 試合 先発 投球回 防御率 FIP 勝利 敗戦 RSW 球場補正 守備補正 補RSW WAR
1位 村田兆治 1968-1990 23年 604 433 3331 1/3 3.24 3.18 215 177 20.70 3.00 1.81 25.51 69.9
2位 荒巻淳 1950-1961 12年 506 169 2200 2/3 2.23 2.60 173 107 23.82 -0.43 0.78 24.17 53.5
3位 成田文男 1965-1979 15年 491 346 2669 2/3 3.21 3.28 169 121 9.39 6.08 -2.74 12.74 48.3
4位 小山正明 1964-1972 9年 355 262 2088 1/3 2.73 2.90 140 92 13.73 4.92 -1.99 16.66 44.5
5位 小野正一 1956-1964 9年 446 216 2012 1/3 2.55 2.73 142 95 14.83 -0.90 -4.50 9.42 36.3
6位 木樽正明 1966-1976 11年 367 173 1610    3.05 2.99 112 80 9.42 3.26 -2.28 10.39 31.9
7位 小宮山悟 1990-2009 16年 405 256 1983    3.74 3.48 97 121 0.34 0.46 1.77 2.57 29.0
8位 仁科時成 1977-1988 12年 334 259 1816 1/3 4.10 4.21 110 108 1.15 -0.19 3.75 4.71 28.9
9位 成瀬善久 2004-2014 11年 201 200 1379 2/3 3.16 3.30 90 66 7.83 -0.09 1.19 8.93 27.3
10位 水谷則博 1973-1988 16年 467 295 1937 1/3 4.00 4.17 108 110 -2.57 -0.06 3.15 0.51 26.3
※代替補正は控え投手勝率を.380と仮定して算出しました。

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千葉ロッテマリーンズ選手一覧 マリーンズ歴代選手の変遷
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 現役20代選手の通算安打(2017年版)
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