記事一覧

当ブログについて

NPB2017

NPB2016

NPB2015

NPB2014

2015年の二軍を俯瞰する 中日ドラゴンズ編

中日ドラゴンズ一軍の弱みは?

pac2015d1.png

2015年は62勝77敗4分、勝率.446を記録しセリーグ5位に沈みました。詳しくは2015年戦力分析とドラフトを参照。

投手はシーズンを通して先発投手陣の頭数の少なさに苦しめられました。
ローテーションに谷間が多く出来たことで、先発陣全体の奪三振と与四球の収支が非常に悪くなっており、
本拠地がナゴヤドームであることを考慮すれば、セリーグではヤクルトと並んでワーストの内容となっています。

野手はwRAAによるポジション別の打撃得点と、DELTA社のUZRによるポジション別の守備得点を見ると、
攻撃面では捕手、守備面では二塁手・遊撃手と守備的重要度の高いポジションが大きく足を引っ張っています。
選手獲得による補填の難しいポジションであるだけに、二軍から選手を積極的に送り出していきたいところです。

中日ドラゴンズ二軍投手を俯瞰する

paf2015d1.png
※失点率ベース投球得点はDERに基づいて守備補正をかけたものを使用しました。
※FIPベース投球得点は失点率スケールに変換したものを使用しました。


中日二軍のチーム防御率3.44とFIP3.65は、共にウエスタンリーグ5チーム中では4位の数値です。
中日の二軍本拠地であるナゴヤ球場は、現在はナゴヤドームと同じサイズに改修されており、
ファームの本拠地球場の中でも大きい方だと考えられるため、この結果はやや物足りないものであるかもしれません。
30代投手の調整に多く投球回を与えている一方で、20代前半の若手投手にも多く与えているのが特徴となっています。

一軍の弱点である投手の状況

ベテランの雄太がチームでは唯一規定投球回に到達し、リーグ3位の防御率2.25を記録したほか、
新加入の八木智哉も一軍との行き来が多かったため投球回は伸びていませんが、1点台前半の防御率を記録。
他には山内壮馬も制球力を武器にまずまずの成績を残すなど、好成績を残す30代の投手が目立ちました。

一方で20代以下の選手に目を向けると、物足りない布陣であると言わざるを得ません。
25歳の小熊凌祐が規定一歩手前の投球回を記録し、まずまずの奪三振率と与四球率を残していますが、
小熊に次ぐ投球回を記録した西川健太郎浜田智博の2人は期待に応えられず、投手の育成不振が露呈する形となっています。

今季は一軍でエース級の働きを見せた若松駿太を輩出することに成功していますが、
一軍に若手先発投手を多く送り込める状態になるためには、もう少し時間がかかるかもしれません。

中日ドラゴンズ二軍野手を俯瞰する

paf2015d2.png
※リーグ全体平均に対する各ポジションの平均打力は、1996年-2015年における一軍ポジション別wOBAを元に算出しました。

近年のドラフトで獲得した即戦力選手が一軍に上手く定着できておらず、
成長を期待するのが難しい20代後半になっても、二軍で燻り続けている選手が多く存在します。
一塁手指名打者は主に中堅とベテラン選手の調整場所になっており、全体の平均年齢はやや高めとなっています。

一軍の弱点である捕手と二遊間の状況

捕手は谷繁元信が抜けた一軍に、若手の桂依央利杉山翔太を送り出すことが出来ました。
二人の捕手が抜けたことで27歳の赤田龍一郎が二軍の一番手となり、若手が手薄な状況となっているため、
今後はドラフトで積極的に捕手を獲得し、若手の頭数を増やしていくべきではないでしょうか。

二塁手は21歳の溝脇隼人が最多出場となりました。一軍定着には打撃面でもう一伸びが必要だと考えられますが、
二軍のRRFを見ると良好な二塁守備成績を残しており、将来的に一軍の守備の穴を埋めることが出来るかもしれません。
亀澤恭平の加入で二塁手輩出の緊急性は低くなったとは言え、早めに一軍に送り出したいところです。

遊撃手はルーキーの遠藤一星が素晴らしい働きを見せ、シーズン中盤には一軍の正遊撃手に定着する活躍を見せたほか、
23歳の三ツ俣大樹も高い奪四球力とまずまずの長打力を武器に好成績を残すなど、実りの多い一年となりました。

二軍の強みは三遊間、弱みは投手と外野手

前述の遊撃手に加えて、三塁手が強みとなっています。ここを守るのは中日最大のプロスペクト野手である高橋周平です。
二軍レベルで見れば高い長打力に対して三振が非常に少なく、二軍でやるべきことはもう少ないように感じます。
正三塁手ルナの放出は大きなチャンスであると捉えられるため、是非とも一軍に定着させたいところ。

一方で中日二軍の弱みとなっているポジションは、前述の投手と外野手となっています。
外野手は高い奪四球力を持つ友永翔太と、三振の少ない井領雅貴の二人のルーキーがまずまずの働きを見せましたが、
一軍に定着できないまま20代後半を迎える選手が多く、若手選手の少なさが不安要素となっています。

中日一軍の外野事情を見ると、リーグを代表する外野手である平田良介大島洋平がレギュラーを張っている上、
来季は左翼レギュラーが濃厚となっている藤井淳志に加え、バックアップにもナニータが控えている余裕のある状況ですが、
後進の外野手が上手く育っておらず、平田と大島のどちらかが長期離脱かFA移籍となった場合、穴が埋められないかもしれません。

paf2015d3.png
※「○○+」はBABIP、三振/打席(K%)、四球/打席(BB%)の傑出度を示す
※「ISO+」は長打率傑出度と打率傑出度の差から算出したISOの傑出度を示す。

2015年の二軍を俯瞰する
2015年の二軍を俯瞰する 福岡ソフトバンクホークス編
2015年の二軍を俯瞰する 北海道日本ハムファイターズ編
2015年の二軍を俯瞰する 千葉ロッテマリーンズ編
2015年の二軍を俯瞰する 埼玉西武ライオンズ編
2015年の二軍を俯瞰する オリックス・バファローズ編
2015年の二軍を俯瞰する 東北楽天ゴールデンイーグルス編
2015年の二軍を俯瞰する 東京ヤクルトスワローズ編
2015年の二軍を俯瞰する 読売ジャイアンツ編
2015年の二軍を俯瞰する 阪神タイガース編
2015年の二軍を俯瞰する 広島東洋カープ編
2015年の二軍を俯瞰する 中日ドラゴンズ編
2015年の二軍を俯瞰する 横浜DeNAベイスターズ編

コメント

No title

全体的に年齢が高くなっているのは、ここ数年のドラフト指名が即戦力に偏っていることも原因でしょうか
ベテランや外国人を一気に切って若返りを図っている印象がありますが、ファームでの育成を考えると
来年以降は二軍の帝王と化している選手との契約もシビアに判断していく必要がありそうです

横浜の投手陣もそうですが、ナゴヤドームという、ピッチャーにとても有利な球場でプレーをしている中日の打者はかわいそうですね

特に高橋周平選手は今年一軍で不調でしたが、バビップが低くすぎますし、ナゴヤドームで170打数4本塁打なら、もっと評価されるべきですよね

Re: No title

カンザスさん、コメントありがとうございます!

ドラフトの野手獲得が即戦力に偏っていることと、
他球団と比べると戦力化していない野手の首切りの基準がかなり甘いことが原因だと考えています。
中日の場合、一軍の高齢化より二軍の高齢化の方が根の深い問題だと思いますね。

開聞岳さん、コメントありがとうございます!

球場について考えているときにいつも思うのですが、査定ではどう評価されているんでしょうね。
ソフトバンクは、ホームランテラスによる成績変化も査定の際に考慮に入れているようですが。

私も高橋周平選手は良くやっていると思います。課題だった選球眼も年々良くなっていますし、
我慢して起用すれば結果を出してレギュラーに定着できる可能性は高いと考えています。

コメントの投稿

非公開コメント

コンテンツ

■2018年シーズンデータ
 PFを考慮したwOBAとRSAA
 セリーグ パリーグ 各種PF


■選手INDEX(球団/五十音/守備)
  De
 西 他消滅球団
 
 

■打線アーカイブ
  De
 西 他消滅球団
 歴代打線得点力評価[-2017]
 歴代打線守備力評価[-2017]

■RCWINに関する記録
 RCWIN歴代記録[-2017]
 通算 シーズン RCWIN
 通算 シーズン RCWIN(PF)
 通算 シーズン RCWIN(PF/POS)
 RCWINで見る強力打撃コンビ
 RCWINで見る強力打撃トリオ
 ポジション別
 

■RSWINに関する記録
 RSWIN歴代記録[-2017]
 通算 シーズン RSWIN
 通算 シーズン RSWIN(PF/DER)
 通算 シーズン RSWIN(リリーフ)
 RSWINで見る強力ダブルエース
 RSWINで見る強力勝利の方程式

■守備得点に関する記録
 

■PFに関する記録
 一軍PF
 2018 2017 2016 それ以前
 二軍PF
 2018 2017 2016 それ以前
 種類別
 セリーグ パリーグ 得点PF
 セリーグ パリーグ 本塁打PF
 セリーグ パリーグ BABIP-PF
 セリーグ パリーグ 単打PF
 セリーグ パリーグ 二塁打PF
 セリーグ パリーグ 三塁打PF
 セリーグ パリーグ 三振PF
 セリーグ パリーグ 四死球PF
 球場別
 マツダスタジアム
 阪神甲子園球場
 横浜スタジアム
 東京ドーム
 ナゴヤドーム
 明治神宮野球場
 福岡ヤフオクドーム
 メットライフドーム
 楽天生命パーク宮城
 京セラドーム大阪
 札幌ドーム
 ZOZOマリンスタジアム
 広島市民球場
 川崎球場

■傑出度に関する記録
 打撃歴代記録[-2017]
 通算 シーズン 打率傑出度
 通算 シーズン 出塁率傑出度
 通算 シーズン 長打率傑出度
 通算 シーズン OPS傑出度
 投球歴代記録[-2017]
 通算 シーズン 防御率傑出度
 通算 シーズン 奪三振率傑出度
 通算 シーズン 与四球率傑出度

■戦力分析とドラフト評価
 2017年戦力分析
  De 西
 2015年戦力分析
  De 西
 2014年戦力分析
  De 西
 2013年戦力分析
  De 西
 2015年二軍評価
  De 西
 2015年ファーム得点PFと選手評価
 打順の組み方を眺める
 2016年 セリーグ パリーグ

■選手の個人評価
 ポジション別に最優秀打者を選ぶ
 2017年 セリーグ パリーグ
 2016年 セリーグ パリーグ
 2015年 セリーグ パリーグ
 2014年 セリーグ パリーグ
 2013年 セリーグ パリーグ
 2016年打者の通信簿
  De 西
 2015年打者の通信簿
  De 西
 2014年選手別守備得点と総合貢献
 総括
 簡易WARの答え合わせ2014
 球団史上最高の4人を選ぶ
    De 西
 

■2018年の特筆記事
 現役打者の2000本安打達成確率を考える
 現役20代選手の通算安打(2018年版)

■2017年の特筆記事
 現役20代選手の通算安打(2017年版)
 「8番投手」は珍しいのか?
 2017年各種パークファクター
 2017広島打線は史上最強か?

■2016年の特筆記事
 2016年における2000本安打の展望
 2016年広島打線、得点力向上の要因は?
 2016年各種パークファクター
 パリーグ野手編成と野手運用の私的評価
 セリーグの犠打減少を考える
 糸井嘉男の成績低下リスクを考える


■2015年の特筆記事
 2000本安打の展望
 違反球の再来?2015年セリーグ
 こちらも違反球?2015年パリーグ
 秋山と柳田が挑む、もうひとつの日本記録
 秋山翔吾の安打記録更新の確率を考える
 「余剰安打」で見る、安打新記録の価値
 山田哲人は何位?二塁手シーズンHR記録
 二塁手史上最高の打撃?2015年山田哲人
 30HRと30盗塁の両立
 三浦大輔、23年連続安打
 谷繁元信、27年連続本塁打
 坂本勇人、7年連続二桁本塁打
 阪神タイガース、得失点差-59で貯金
 2015年はどのくらい打低だったのか?
 2015年各種パークファクター

■考察のようななにか
 □分析結果系
 徹底比較 ダルビッシュ有と田中将大
 平成の大投手 三浦大輔
 ポスト松井稼頭央時代の遊撃手総合力評価
 恐怖の8番打者
 稲葉篤紀、現役引退表明
 0本塁打のスラッガー
 シーズン二桁本塁打に関する記録
 20盗塁カルテットに関する記録
 ピタゴラス勝率を用いた采配評価の妥当性
 鈴木啓示の先発勝利に関する疑義
 セリーグの野手世代交代に関する考察
 □分析手法系
 RSAAに守備力補正をかける
 守備イニング推定手法の改良案
 DERチーム守備得点の改良案
 RRFの考え方
 外野刺殺指標試案
 外野補殺指標試案
 NPB版oWAR(試案)

■データ置き場
 通算 シーズン 守備位置別安打記録
 通算 シーズン 奪三振率
 通算 シーズン 与四球率
 通算 シーズン K%
 通算 シーズン BB%
 通算 シーズン wSB(盗塁得点)
 投手のシーズン本塁打記録
 セパ年度別 打低打高早見表
 年度別タイトル・表彰獲得者一覧


■当ブログのデータについて
 Kazmix World
 日本プロ野球記録
 スタメンデータベース
 プロ野球ヌルデータ置き場
 日本プロ野球私的統計研究会
 を参考にさせていただいています。

■お問い合わせ
 ご意見ご感想、間違いのご指摘など
 お問い合わせは コメント欄 及び
 ranzankeikoku.npbstats★gmail.com
 にお願い致します。(★を@に変換)

Twitter

検索フォーム

訪問者カウンター