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2015年の二軍を俯瞰する 東京ヤクルトスワローズ編

東京ヤクルトスワローズ一軍の弱みは?

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2015年は76勝65敗2分で勝率.539を記録し、14年ぶりの優勝を達成しました。詳しくは2015年戦力分析とドラフトを参照。

投手は強力な救援陣が優勝の原動力となったのに対し、先発陣はセリーグワーストの陣容となっており、
更に今季オフには勝利の方程式を担ったバーネットロマンの退団が決定しています。
彼らの穴埋めに向けてフロントは外国人投手の複数獲得を進めていますが、二軍からも投手を送り出したいところです。

野手はwRAAによるポジション別の打撃得点と、DELTA社のUZRによるポジション別の守備得点を見ると、
内野からは打撃タイトル獲得者を3人出せたものの、外野3ポジションの攻撃力の低迷が深刻な状況となっています。
現状維持でもバレンティンの復帰により穴は塞がる見込みですが、今季のような事態を避けるため外野手層を厚くするべきでしょう。

東京ヤクルトスワローズ二軍投手を俯瞰する

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※失点率ベース投球得点はDERに基づいて守備補正をかけたものを使用しました。
※FIPベース投球得点は失点率スケールに変換したものを使用しました。


一軍選手の調整登板は他球団と比べてかなり少なく、投球回の多くを育成に当てられている状況ですが、
チーム防御率4.45、FIP4.07はイースタンリーグ7チームの中ではいずれも最下位の数値となっています。

東京ヤクルトスワローズ二軍野手を俯瞰する

paf2015s1.png
※リーグ全体平均に対する各ポジションの平均打力は、1996年-2015年における一軍ポジション別wOBAを元に算出しました。

昨季オフに野口祥順又野知弥岩村明憲らに対し戦力外通告を行い、内野手の整理を行ったことに加え、
今季は二塁手の奥村展征が腰痛を発症するなど故障者が続出したため、7月頃には内野手が不足する事態に陥りました。
本職でないポジションでの出場を強いられた選手も多く、育成の観点から見れば重大なチャンスロスと見るべきでしょう。

一軍の弱みである先発投手と外野手の状況

先発投手は25歳-27歳が投球回を多く占めているのが特徴です。この年齢帯だと戦力化の目途が立っていなければなりませんが、
二軍レベルで見ても平均以下の投球内容にとどまる投手が多く存在し、育成は行き詰まりを見せていると言えそうです。
一軍に投手を多く送り込める状況にするためには、もう少し時間がかかりそうです。

外野手も投手と状況は似ており、ミレッジ松井淳藤井亮太川崎成晃ら20代後半以上の選手を多く抱えているものの、
一軍で戦力として計算できる選手の割合は少なく、彼らの出場により若手の出場枠が圧迫されている状況です。
二軍の弱みが一軍の弱みと重なる形となっているため、二軍からの選手輩出で一軍の穴を塞ぐのは難しい状況となっています。

二軍の強みは捕手、遊撃手

守備型ポジションである捕手と遊撃手では、他球団に対してアドバンテージを築けそうな状況となっています。

捕手は23歳の西田明央の成長が目を引きます。今季は運の要素が強いBABIPは平均を下回ったものの、
長打力、奪四球力、コンタクト力はいずれも優秀な数値を記録しており、捕手平均を大幅に上回る打撃を披露しました。
若く優秀な中村悠平がレギュラーを務めているため世代交代の緊急性が低く、底上げには繋がりにくいのが惜しい点です。

遊撃手は24歳の谷内亮太西浦直亨が活躍し、次世代の正遊撃手争いに名乗りをあげました。
特に谷内は四球/三振比が大きな魅力で、このストライクゾーン管理能力の高さを一軍でも披露できれば、定着は間近でしょう。
チームが昨季獲得した大引啓次は来季には32歳を迎えます。彼が衰える前にどちらかをレギュラーに固定したいところ。

二軍の弱みは三塁手、両翼、投手

三塁手は本職とする選手が不在で、守備型ポジションから選手を回して枠を埋める状況でした。
守備型ポジションを本職とする選手は、一般的に三塁手として見ると打撃が物足りないことが多いため、
今後は三塁手をメインポジションとする攻撃型の若手野手を揃えたいところ。三塁手からは後で両翼へ回すことも出来ます。

2015年ヤクルト打線二軍   
※「○○+」はBABIP、三振/打席(K%)、四球/打席(BB%)の傑出度を示す
※「ISO+」は長打率傑出度と打率傑出度の差から算出したISOの傑出度を示す


2015年の二軍を俯瞰する
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コメント

No title

昨年まで2年連続の最下位ということもあり、即戦力の確保が急務だったことを考慮しても
投打ともに戦力化できていない20代中盤の選手が固まっているのは編成として問題がありますね
二軍の試合が回せなくなるほどの層の薄さもあり、下手に選手を切れなかったことで負のスパイラルに陥っている感があります
山田はまだ若いですが、川端・畠山が元気なうちに打力のある野手を育てなければ
多くのポジションの育成を同時並行で進めざるを得なくなりそうです

投手の層の薄さは知っていましたが、改めて数値化すると非常に深刻ですね
昨年のソフトバンクとのトレードは、川島を出してまで二軍の投手をとったことでかなり損なのではと言われていましたが
現状を見る限り最善手だったのではないでしょうか

Re: No title

カンザスさん、コメントありがとうございます!

> 二軍の試合が回せなくなるほどの層の薄さもあり、下手に選手を切れなかったことで負のスパイラルに陥っている感があります
ヤクルトの場合は正にこの状況ですね。言い得て妙だと思います。

中日の野手陣もそうですが、即戦力中心のドラフトが失敗した場合のモデルケースになっているような気がします。
獲ったばかりで容易に切れないし、伸びも期待できないしで、こうなると枠が限られているNPBでは編成が硬直化しますね。

> 投手の層の薄さは知っていましたが、改めて数値化すると非常に深刻ですね
> 昨年のソフトバンクとのトレードは、川島を出してまで二軍の投手をとったことでかなり損なのではと言われていましたが
> 現状を見る限り最善手だったのではないでしょうか
確かに新垣と山中が居なければ、投手陣はかなり厳しい状況になったのではないでしょうか。
山田の存在で二遊間は余裕のある状況になっていますし、結果だけ見ればwin-winのトレードでしたね。

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