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2015年打者の通信簿 埼玉西武ライオンズ編

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2015年の埼玉西武ライオンズにおいて200打席以上を記録した8人の打者について、
どの要素が効いて良い打撃成績を記録できたのか、どの要素が足を引っ張って悪い打撃成績を記録してしまったのか、
BABIP、K%(三振/打席)、BB%(四球/打席)、ISO(=長打率-打率)の観点から分析を行っていきたいと思います。


分析対象とした選手(シーズン200打席以上)
秋山翔吾・浅村栄斗・栗山巧・中村剛也・森友哉・メヒア・炭谷銀仁朗・脇谷亮太


秋山翔吾[27歳/中堅手/675打席]
bac2015l_akiyama_r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


早打ちにスタイルチェンジしたのが功を奏したのか、ライナー%が前年比で倍増しており、
打球の質の改善による適性値の向上がBABIPを引き上げたと見られます。二塁打が増えるなど長打力も改善しました。
昨季の打球の質を維持することができれば、今季もある程度の高打率を残せるのではないかと考えます。

浅村栄斗[25歳/二塁手/627打席]
bac2015l_asamura_r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


近年では長打力は低下傾向、三振は増加傾向とやや危険な兆候を見せており、
四球の微増も早いカウントで仕留められなくなったことを意味しているように見えます。
二塁転向による守備負荷の増大により、以前のような打撃が出来なくなっている可能性もあるかもしれません。

栗山巧[32歳/左翼手/622打席]
bac2015l_kuriyama_r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


得意分野である出塁率が直近5年でワーストの数値に沈むなど、不調気味のシーズンでした。
四球減少とBABIPの低下による安打減少の複合的な要因によるものだと考えられますが、
HR数の推移から強い打球が減ったとは考え難く、BABIPに関しては適性値への回帰が期待できるのではと考えます。

中村剛也[32歳/三塁手/599打席]
bac2015l_nakamura_r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


この方式での通算ISO+236は、王貞治(245)に肉薄する歴代2位(4000打席以上)の数値です。
昨季は四球と三振の数値がやや悪く、コンタクトに至る前の段階に何らかの不調をきたしていたと考えられます。
打率は6年ぶりの高水準でしたがBABIPへの依存が非常に強いため、適性値への回帰による打率低下が懸念されます。

森友哉[20歳/指名打者/531打席]
bac2015l5r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


21世紀以降に限れば1.25倍以上のBABIP傑出を複数回記録した打者は柳田悠岐しか存在せず、
三振を減らさないと打率低下の懸念が強いかもしれません。ISO+は高卒2年目時点の松井秀喜を上回っており、
高卒2年目でのRCWin2.03はドラフト導入以降では清原和博(2.91)、藤田平(2.09)に次ぐ歴代3位の数値でした。

エルネスト・メヒア[30歳/一塁手/525打席]
bac2015l6r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


前年からBABIP傑出が30%低下しました。打率下落はBABIPの低下でほぼ説明が付きそうです。
振れ幅の大きさから考えて極端なシーズンを2年連続で過ごしたと見られ、BABIP適性値を読むのが難しくなっています。
BABIPを除く打撃内容は三振と四球と長打が少しずつ減り、ややコンパクトな打撃スタイルに移行しました。

炭谷銀仁朗[28歳/捕手/443打席]
bac2015l_sumitani.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


8月まで打率1割台0HRの低空飛行が続きましたが、9月に入ると大活躍を見せました。
長打力は捕手標準と比べて見劣りしませんが、現状の出塁率ではレギュラーとして起用するには厳しさが否めません。
今季は森友哉の捕手転向に伴い起用法に変更が生じるかもしれません。互いの強みを活かすような起用法が期待されます。

脇谷亮太[34歳/右翼手/272打席]
bac2015l_wakiya_r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


シーズン終盤には右翼手レギュラーを務めましたが、FA権行使による巨人への移籍が決まっています。
長打力と奪四球はキャリアハイ、三振もキャリア標準より少なく好調のシーズンでした。
BABIP傑出は適性値から外れていると見られることから、今季は打率を維持できない可能性が高いと考えます。


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コメント

No title

昨季の中村剛也はキャリア全体と比較すると実は不調である可能性が高いということでしょうか。
驚きました。

No title

浅村は持ち味である長打力が大幅に低下しているのが心配です。
2014シーズンの脚の故障の影響ではないかと思っていますが、DELTAによれば守備範囲の数値は然程変化していないですね。
本多・平野・中島ら守備成績の良い二塁手が、故障や転向で二塁での出場機会を落としているので、単純に比較はできませんが。
一塁手としては圧倒的な守備力ですし、、一塁で固定したほうが浅村自身の成績は伸びそうですが、
外国人などの補強のしやすさがを考えると、セカンド起用に利があるのでしょうか。
個人の適性とチーム事情による起用の乖離は、日ハム近藤にも言えそうです。また捕手としての成績によっては森にも当てはまるかもしれません。
最適解を見つけるのは難しいですね。

Re: No title

こんにちはさん、コメントありがとうございます!

昨季の中村はバットにさえ当たれば例年通りでしたが、三振はキャリア最多で四球もやや少なめだったため、
選球眼かコンタクトのどちらかが不調だったのではないかと見ています。
おそらくBABIPが例年通りだったら、打率は2割5分を割っていたのではないでしょうか。

Re: No title

カンザスさん、コメントありがとうございます!

個人の適性とチーム事情による起用の乖離をゼロにするのは、チーム運用の最終目標の一つでしょうね。
近藤はちょっと勿体ないことになっていますが、日本ハムがこの辺りはかなり巧いイメージがあります。
あのコンバートが無ければ昨季は全く違った成績になっていたんじゃないかなと。

浅村に関しては成績低下の原因が掴めないのでもやもやしますね。
守備負荷の増大以外に原因があるとすると、一塁手に戻す選択肢は難しくなるかもしれません。

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