記事一覧

当ブログについて

NPB2017

NPB2016

NPB2015

NPB2014

2015年打者の通信簿 千葉ロッテマリーンズ編

ロッテ打者の打撃内容を見る
2015年の千葉ロッテマリーンズにおいて200打席以上を記録した11人の打者について、
どの要素が効いて良い打撃成績を記録できたのか、どの要素が足を引っ張って悪い打撃成績を記録してしまったのか、
BABIP、K%(三振/打席)、BB%(四球/打席)、ISO(=長打率-打率)の観点から分析を行っていきたいと思います。


分析対象とした選手(シーズン200打席以上)
鈴木大地・清田育宏・クルーズ・角中勝也・デスパイネ・今江敏晃・田村龍弘・荻野貴司・中村奨吾・井口資仁・岡田幸文


鈴木大地[26歳/遊撃手/564打席]
bac2015m1r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


昨季はBABIPは適性値よりやや低い値だったと見られるものの、それ以外は極めて標準的なシーズンでした。
三振が少ない割に四球を多く取れて長打力も低くなく、遊撃手の中では優秀な打撃能力を持ちますが、
UZRベースでは打撃の利得を打ち消すだけの損失を守備で出しているため、他ポジションで起用した方が光るかもしれません。

清田育宏[29歳/右翼手/548打席]
bac2015m_kiyota_rr.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


昨季は規定打席に初めて到達し、ベストナインとゴールデングラブ賞を獲得する躍進のシーズンとなりました。
三振減少による確実性の向上がレギュラー定着への最後の決め手となりましたが、
奪四球力と長打力は一貫して優秀であり、先発起用に耐えうる打撃能力は以前から有していたと見られます。

ルイス・クルーズ[31歳/二塁手/532打席]
bac2015m_cruz_r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


三振と四球の少なさに加えて、BABIPの際立った低さが打者としての特徴ですが、
Batted-Ballデータを見ると内野フライが非常に多く、BABIP適性値が低い打撃スタイルだと考えられます。
出塁面に課題を多く抱えるものの、優秀な長打力により総合的な打撃貢献は二塁手平均を上回ります。

角中勝也[28歳/左翼手/484打席]
bac2015m_kakunaka.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


優秀な四球/三振比に加え、高いBABIP適性値を持つと見られる出塁型の好打者です。
打撃に関してはやや早打ち気味だったのを除いて、極めて標準的なシーズンを送りましたが、
故障離脱によりレギュラー定着後ではワーストの稼働率に留まりました。

アルフレド・デスパイネ[29歳/指名打者/409打席]
bac2015m5r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


打撃内容は前年比でやや悪化しましたが、指名打者として見ても遜色ない打撃成績を残しました。
サンプルサイズから考えると、2014年の成績は打撃能力が十分に反映されたものではなかったかもしれません。
キューバからの派遣という体裁での在籍であるため、フルシーズン起用が難しいのが悩みどころです。

今江敏晃[32歳/三塁手/400打席]
bac2015m_imae.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


二塁打の多さを持ち味とする中距離打者。昨季は長打力がレギュラー定着後ではワーストの数値に沈みました。
一時的な不調であるか、不可逆的な衰えであるか判断が難しいところですが、
長期化している左脚の故障に原因があるとすれば、今季のV字回復は難しいと見るべきかもしれません。

田村龍弘[21歳/捕手/365打席]
bac2015m_tamura.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


守備では非常に高いポテンシャルを見せているだけに、レギュラー定着に向けて打撃でもう一伸びが欲しいところです。
長打力は捕手標準よりも低く、強い打球が少ないためにBABIP適性値も低いと考えられますが、
打球の鋭さに対して四球はよく取れており、打球の質を改善できれば更なる四球増加も期待できそうです。

荻野貴司[30歳/左翼手/309打席]
bac2015m_ogino.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


BABIPはやや高かったものの、三振・四球・長打がキャリア平均を下回る低調なシーズンでした。
現役1位(100盗塁以上)の通算盗塁成功率87.4%、現役7位の通算wSB(盗塁得点)13.8を誇る俊足の持ち主であり、
サブとして見れば使い勝手の良い選手ですが、年齢やチーム事情からレギュラー定着までの猶予はあまり残されていません。

中村奨吾[23歳/三塁手/299打席]
bac2015m_nakamura.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


ルーキーながら長く一軍に帯同。今江が故障離脱している間は代理で三塁手レギュラーを務めました。
現時点では打撃は三塁手として見れば物足りない水準にあり、将来性を買われての起用だったと見られます。
今江の放出で今季は出場機会を伸ばす見込みであり、この好機に打撃でも強くアピールしたいところです。

井口資仁[41歳/一塁手/250打席]
bac2015m10r.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


日本復帰後は圧倒的な奪四球力を武器にしてきましたが、ここ数年は四球が減って三振が増えています。
四球と三振に比べて一般的に衰えるのが早いとされる長打力は依然として高い水準にあり、珍しい成績推移を辿っています。
守備負荷の低い一塁手や指名打者でのレギュラー起用は厳しさが否めないものの、代打など輝ける場所はまだありそうです。

岡田幸文[31歳/中堅手/205打席]
bac2015m_okada.png
※「○+」は100を平均としたBABIP、四球/打席(BB%)、ISO(=長打率-打率)の傑出度を示す。
※「K%-」は100を平均とした三振/打席(K%)の傑出度を示す。値が低いほど三振が少なく、高いほど三振が多い。


四球と長打が少ない代わりに三振も少ない非常にコンパクトな打者です。打球に対して適性BABIPがあまり低くないため、
守備を加味すればレギュラーとして起用できるギリギリの打撃水準を保っていましたが、
昨季はUZRベースでは守備力にやや陰りが見られたのが懸念すべき点かもしれません。


2015年打者の通信簿
2015年打者の通信簿 東京ヤクルトスワローズ編
2015年打者の通信簿 読売ジャイアンツ編
2015年打者の通信簿 阪神タイガース編
2015年打者の通信簿 広島東洋カープ編
2015年打者の通信簿 中日ドラゴンズ編
2015年打者の通信簿 横浜DeNAベイスターズ編
2015年打者の通信簿 福岡ソフトバンクホークス編
2015年打者の通信簿 北海道日本ハムファイターズ編
2015年打者の通信簿 千葉ロッテマリーンズ編
2015年打者の通信簿 埼玉西武ライオンズ編
2015年打者の通信簿 オリックス・バファローズ編
2015年打者の通信簿 東北楽天ゴールデンイーグルス編

コメント

No title

清田の成績が鈴木の成績になってますね

Re: No title

シャミーさん、ご指摘ありがとうございます!
清田の画像に差し替えました。
今後ともご指導のほどよろしくお願いします。

井口はデビュー当時はかなり荒い打者という印象でしたが
プレイスタイルが大きく変わりましたね
松中の引退で、いわゆるダイハード打線の生き残りも少なくなってしまいました
当時のファンとしてはできるだけ長くプレイしてもらいたいです

Re: タイトルなし

カンザスさん、コメントありがとうございます!

井口はMLB挑戦を機に大きく変わりましたよね。成長して帰ってきた唯一の打者じゃないかと思っています。
渡米前だと規定到達で四球率が平均を超えたのは2003年だけでしたからね。

当時のレギュラーで現役はとうとう川崎だけになりましたね。
彼も渡米後にプレイスタイルがかなり変わったので、日本でもう一度見たいと思っていますが...
しかし、あれだけの面子が居なくなった現在でも、強豪の地位を保ち続けているホークスの育成力と編成力には本当に感服です。

コメントの投稿

非公開コメント

コンテンツ

■2017年シーズンデータ
 PFを考慮したwOBAとRSAA
 セリーグ パリーグ 各種PF
 ファームwOBAとRSAA
 ウリーグ イリーグ 各種PF
 各球団の一軍打線
  De 西


■選手INDEX(球団/五十音/守備)
  De
  西 他消滅球団
 
 

■打線アーカイブ
  De
  西 他消滅球団
 歴代打線得点力評価[-2016]
 歴代打線守備力評価[-2016]

■RCWINに関する記録
 RCWIN歴代記録[-2016]
 通算 シーズン RCWIN
 通算 シーズン RCWIN(PF)
 通算 シーズン RCWIN(PF/POS)
 RCWINで見る強力打撃コンビ
 RCWINで見る強力打撃トリオ
 ポジション別
 

■RSWINに関する記録
 RSWIN歴代記録[-2016]
 通算 シーズン RSWIN
 通算 シーズン RSWIN(PF/DER)
 通算 シーズン RSWIN(リリーフ)
 RSWINで見る強力ダブルエース
 RSWINで見る強力勝利の方程式

■守備得点に関する記録
 

■PFに関する記録
 一軍PF
 2017 2016 2015 それ以前
 二軍PF
 2017 2016 2015 それ以前
 球場別各種PF
 マツダスタジアム
 横浜スタジアム
 ナゴヤドーム
 種類別各種PF
 セリーグ得点PF[1957-2016]
 パリーグ得点PF[1957-2016]

■傑出度に関する記録
 打撃歴代記録[-2016]
 通算 シーズン 打率傑出度
 通算 シーズン 出塁率傑出度
 通算 シーズン 長打率傑出度
 通算 シーズン OPS傑出度
 投球歴代記録[-2016]
 通算 シーズン 防御率傑出度
 通算 シーズン 奪三振率傑出度
 通算 シーズン 与四球率傑出度

■戦力分析とドラフト評価
 2015年戦力分析
  De 西
 2014年戦力分析
  De 西
 2013年戦力分析
  De 西
 2015年二軍評価
  De 西
 2015年ファーム得点PFと選手評価
 打順の組み方を眺める
 2016年 セリーグ パリーグ

■選手の個人評価
 ポジション別に最優秀打者を選ぶ
 2016年 セリーグ パリーグ
 2015年 セリーグ パリーグ
 2014年 セリーグ パリーグ
 2013年 セリーグ パリーグ
 2016年打者の通信簿
  De 西
 2015年打者の通信簿
  De 西
 2014年選手別守備得点と総合貢献
 総括
 簡易WARの答え合わせ2014
 球団史上最高の4人を選ぶ
    De 西
 

■2017年の特筆記事
 現役20代選手の通算安打(2017年版)
 「8番投手」は珍しいのか?
 2017年各種パークファクター
 2017広島打線は史上最強か?

■2016年の特筆記事
 2016年における2000本安打の展望
 2016年広島打線、得点力向上の要因は?
 2016年各種パークファクター
 パリーグ野手編成と野手運用の私的評価
 セリーグの犠打減少を考える
 糸井嘉男の成績低下リスクを考える


■2015年の特筆記事
 2000本安打の展望
 違反球の再来?2015年セリーグ
 こちらも違反球?2015年パリーグ
 秋山と柳田が挑む、もうひとつの日本記録
 秋山翔吾の安打記録更新の確率を考える
 「余剰安打」で見る、安打新記録の価値
 山田哲人は何位?二塁手シーズンHR記録
 二塁手史上最高の打撃?2015年山田哲人
 30HRと30盗塁の両立
 三浦大輔、23年連続安打
 谷繁元信、27年連続本塁打
 坂本勇人、7年連続二桁本塁打
 阪神タイガース、得失点差-59で貯金
 2015年はどのくらい打低だったのか?
 2015年各種パークファクター

■考察のようななにか
 □分析結果系
 徹底比較 ダルビッシュ有と田中将大
 平成の大投手 三浦大輔
 ポスト松井稼頭央時代の遊撃手総合力評価
 恐怖の8番打者
 稲葉篤紀、現役引退表明
 0本塁打のスラッガー
 シーズン二桁本塁打に関する記録
 20盗塁カルテットに関する記録
 ピタゴラス勝率を用いた采配評価の妥当性
 鈴木啓示の先発勝利に関する疑義
 セリーグの野手世代交代に関する考察
 □分析手法系
 RSAAに守備力補正をかける
 守備イニング推定手法の改良案
 DERチーム守備得点の改良案
 RRFの考え方
 外野刺殺指標試案
 外野補殺指標試案
 NPB版oWAR(試案)

■データ置き場
 [守備位置別安打記録]
 通算 シーズン
 [奪三振率]
 通算 シーズン
 [与四球率]
 通算 シーズン
 [K%]
 通算 シーズン
 [BB%]
 通算 シーズン
 [wSB+(盗塁得点)]
 通算 シーズン
 投手のシーズン本塁打記録
 セパ年度別 打低打高早見表
 年度別タイトル・表彰獲得者一覧


■当ブログのデータについて
 Kazmix World
 日本プロ野球記録
 スタメンデータベース
 プロ野球ヌルデータ置き場
 日本プロ野球私的統計研究会
 を参考にさせていただいています。

■お問い合わせ
 ご意見ご感想、間違いのご指摘など
 お問い合わせは コメント欄 及び
 ranzankeikoku.npbstats★gmail.com
 にお願い致します。(★を@に変換)

Twitter

検索フォーム

訪問者カウンター