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2017広島打線は史上最強か?

広島・新井が勝ち越し二塁打! 八回に一挙8点の猛攻で首位固め(サンケイスポーツ)
 (セ・リーグ、阪神3-14広島、14回戦、7勝7敗、19日、甲子園)首位・広島は八回に新井の勝ち越し適時二塁打など一挙8点を奪う猛攻で大勝。これで、2位・阪神との3連戦に勝ち越してゲーム差を9に広げた。


セ・リーグのペナントレースは広島の独走状態が依然として続いています。
快進撃を支える最大の原動力が好調の打線。上記の試合のように猛攻で勝利する展開が目立っています。
この打線がもしかすると日本プロ野球で史上最強クラスの打線かもしれない、というのが今回の話です。

何をもって「史上最強」とするか

野球における最終目的は勝つことであり、勝つために打線が取れる手段は得点を記録することだけです。
安打や本塁打を打つ、四球を選ぶといった行為は得点するための一手段に過ぎません。
そのため、「どれだけ得点を記録できたか」が打線の優劣を測る基本的な物差しになると考えられます。

それを踏まえて、まずは今季の広島打線がどれだけ優れているかを見ていきましょう。
手始めに今季のセ・リーグにおける各チームの得点力を調べました。
消化試合数の差による有利不利を無くすため、ここでは「試合あたりの得点」に着目して評価しました。

セ17_20170722

広島の数値はセではNo.1。少なくとも今季のセ・リーグで最も優秀であることは間違いありません。
それでは歴史的に見ると今季の広島打線の得点力はどのくらい優秀なのでしょうか?
日本プロ野球における過去の強力打線との比較から、それについて考察をしていきたいと思います。

2017広島打線は球団史上最強か?

まずは広島の過去の強力打線と比較することで、チームの歴史における位置付けを探っていきます。
球団創設から現在に至る広島打線の得点力TOP10は以下のようになっています。
シーズンで異なる年間試合数の差を考慮するために「試合あたりの得点」に着目して評価しました。

広島得点_20170722

球団歴代1位は1978年。山本浩二・ギャレット・ライトル・衣笠祥雄が30HRカルテットを形成しました。
山本浩二が4番打者だった黄金時代の記録ですが、このシーズンは優勝を逃しているのが興味深いところ。
この時代以外では江藤智が4番打者を務めていた1990年代が多くを占めます。

今季の広島打線は現時点で暫定2位に入る好成績を残しています。これは素晴らしい快挙ではありますが、
球団内でもトップの成績を残していない以上、史上最強と評するには少々苦しいという印象を受けます。
実際に1978年広島打線よりも更に得点の多い打線は21世紀以降だけで4つも存在します。

21世紀_20170722

ここで注目してもらいたいのが、2004年パ・リーグから2つの打線が入っているという点。
試合あたりの得点の多さが「優秀な打者が一堂に集まっていること」を意味するのならば、
同年の同一リーグにそれだけ優秀な打者が揃うことって、蓋然性の観点から言ってあり得るのでしょうか?

こうした事が起こるカラクリは単純明快で、この時代に反発係数の高いボールが使用されていたからです。
反発係数の高い「飛ぶボール」はフライの飛距離を伸ばして本塁打を増加させるほか、
打球速度の上昇でグラウンド内に飛んだ打球も安打になりやすくさせ、得点を増加させる効果があります。それは逆も然りです。

得点推移rr_20170717

2011年に規定を下回る反発係数の統一球が導入されてから、投手戦が増えたのは記憶に新しいと思います。
選手の実力に変化が無くても、外的要因により得点の入りやすさは変わることを示す好例だと言えますが、
単純な「試合あたりの得点」に着目する評価法は、こうした外的要因の影響を受ける点が問題となります。

広島が球団史上最高の数値を出した1978年はリーグの平均得点(試合あたり)が4.62点だったのに対して、
以前と比べて飛ばない統一球が使用されている2017年は3.91点に留まっています。
つまり1978年の方が得点を稼ぎやすい環境だったと考えられるため、この点を考慮すると評価が変わってくるかもしれません。

打線評価の物差しを改良する

セイバーメトリクスではこれを補正する手法として「Relativity」なる考え方が一般的に用いられています。
「選手がどのような成績を残しやすい環境か」という情報がリーグ全体の平均値に含まれていると考えて、
平均値を基準として平均値との差や比を求めることで、選手の能力や貢献を評価しようという考え方です。

これはこれで「リーグ内に優秀な打者が多ければ過小評価を受けやすい」というような欠点を孕みますが、
生の得点に着目する場合でも「リーグ内に優秀な投手が多ければ過小評価を受けやすい」点は同じですし、
リーグ全体の打者の母数を考えるとそうした偏りは軽微であると考えられるため、こちらの方がベターな手法であると考えます。

例えば「同年同一リーグの平均的な打線に対してどれだけ得点を多く上積みできたか」という考え方だと、
今季のセ・リーグの各チームが上積みできた得点(試合あたり)は以下のようになります。
平均得点は3.91点なので、広島打線は差し引き1.45点(=5.36点-3.91点)を上積みできたことになります。

セ17relative_20170722

ただし、この評価法にも問題点は存在します。それは本拠地球場による影響が考慮されていないことです。
日本プロ野球では球場規格が厳密に規定されておらず、その形状や大きさはそれぞれバラバラであるため、
例えばホームベースからフェンスまでの距離が短い球場は本塁打が出やすく、得点も入りやすい傾向を示すことが予想されます。

では球場によって得点の入りやすさにどのくらいの差が生じるのでしょうか?
その球場を本拠地とするチームが記録した得点と失点に着目し、試合あたりの合計値が使用球場でどう変化するかを調べました。
同じチームの成績を見ているわけですから、球場によって得点の入りやすさに差がないのであればその数値は一致するはずです。

セPF_20170722

シーズンによって少々バラつきがあるものの、得点の入りやすい(入りにくい)球場の存在が確認できます。
この同一チームの本拠地と他球場の成績比に着目する手法は「パークファクター」と呼ばれるものであり、
球場の特性を評価する手段として一般的に用いられています。例:MLB Park Factors - 2017

平均得点は「平均的な打線がセ・リーグの各本拠地で万遍なく試合を行った時の数値」と考えられますが、
実際の各チームはシーズンのおよそ半分の試合を本拠地で行うため、両者の使用球場に差が生じています。
得点の入りやすい(入りにくい)球場が存在する以上、環境を揃えてやらなければ公平な比較はできません。

直近3年間のデータを元に考えると、マツダスタジアムではリーグ平均の92%程度しか得点が入りません。※1
これまでに実施した試合の47%(87試合中41試合)で本拠地が使用されたことを考慮すると、
リーグ平均と比べて97%程度の得点しか入らない環境で、今季の広島は試合を行ってきたと考えられます。※2

「平均的な打線がセ・リーグ各本拠地で万遍なく試合を行った時の数値」である平均得点が3.91点なので、
平均的な打線が広島と同じ環境でプレーした場合、試合あたり得点は3.79点(=3.91点×97%)になります。
これに対してどれだけ得点を多く上積みできたかという観点だと、今季のセ・リーグの各チームの評価は以下のようになります。

セPF考慮_20170722

同じ環境で平均的な打線が記録するであろう試合あたり得点は、
最も得点の入りやすいDeNAの環境で4.20点、最も得点の入りにくい中日の環境で3.56点と計算できます。
差し引き0.64点。球場による影響は打線の得点力を評価する上で無視できない大きさだと言えるでしょう。

しかし前述のデータが示すように、広島の本拠地であるマツダスタジアムは得点の入りにくい球場であり、
今季の広島打線が環境による恩恵を受けている形跡はこうしたデータからは確認できません。
それを考慮した広島打線の上積みは1.57点。これって歴史的に見てどのくらい優秀な成績なんでしょうか?

改めて、2017広島打線は球団史上最強か?

まずは広島の過去の強力打線と比較することで、チームの歴史における位置付けを改めて探っていきます。
「同年同一リーグの同環境の平均的な打線に対してどれだけ得点を多く上積みできたか」という観点だと、
球団創設から現在に至る広島打線の得点力TOP10は以下のようになっています。

広島歴代_20170722

意外かもしれませんが1位は2016年。得点の入りにくい環境下で平均に対して0.84点を上積みしました。
この評価法では1978年は3位に後退します。セ・リーグ史上6番目に平均得点の高いシーズンだったこと、
その中で更に得点の入りやすい広島市民球場が本拠地だったことが影響しました。

今季の1.57点(試合あたり)は圧倒的な数値。2016年に大きな差をつけて球団史上最高値となっています。
2017年の打線が広島東洋カープ史上最強であることは、以上の結果から疑う余地がないと私は考えます。
それでは日本プロ野球の歴史の中ではどのくらい優秀な成績なのでしょうか?比較対象を他チームに広げて見ていきましょう。

2017広島打線は日本プロ野球史上最強か?

平均値を基準とする評価法の注意点として、シーズンによって傑出しやすさが異なることが挙げられます。
特に現在の12球団制に移行する前はチームを成立させるために必要な選手数に対して供給が不足しており、
12球団制では出場できない実力の低い選手が試合に出場せざるを得ず、平均が押し下げられていた点は考慮せねばなりません。

「平均値の持つ意味合い」が現代とほぼ同じになった、12球団制移行後の1958年以降を対象にした場合、
「同年同一リーグの同環境の平均的な打線に対してどれだけ得点を多く上積みできたか」という観点だと、
日本プロ野球の歴代強力打線の得点力TOP10は以下のようになっています。

歴代強力打線1958_20170722

平均的な打線に対して試合あたり1点を上積みできたチームは9つしか存在しません。
日本プロ野球を代表する過去の強力打線と比べても、今季の広島打線が積み上げた1.57点は圧倒的な数値。
結論から言ってしまえば、このままいけば今季の広島打線は史上最強打線の最有力候補になると考えます。

現代よりも平均から傑出しやすい時代が含まれる点は注意が必要ですが、ここから更に遡ってみましょう。
「同年同一リーグの同環境の平均的な打線に対してどれだけ得点を多く上積みできたか」という観点だと、
シーズンの試合数が現代並になった戦後以降の歴代強力打線の得点力TOP10は以下のようになっています。※3

rekidai_20170723.png

歴代1位は「水爆打線」の異名を取った1950年松竹打線。シーズン908得点のNPB記録を叩き出しました。
1950年はセ・パ両リーグが創設された年であり、一気に8球団から15球団へとチームが倍増したことから、
日本プロ野球の歴史において最も平均から傑出しやすいシーズンだったことは考慮しなければなりません。

今季の広島打線はそれに肉薄する2位。半世紀以上迫る打線が出なかったことを考えると驚異的な成績です。
前述の事情も考慮すれば日本プロ野球史上最強と言っても差し支えないのではないでしょうか。
今シーズンも残り50試合強。今季の広島打線がどこまでこの勢いをキープできるか注目したいところです。

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※1 パークファクターの指数移動平均(該当年:前年:前々年 = 4:2:1)で評価しました。
※2 この数字を算出したロジックについては「wRAAのパークファクター補正 - Baseball Concrete Blog」を参考にしました。
   なお、同年同リーグ6本拠地の平均値が1倍となるように等倍の補正を行っています。
※3 1956年以前はフランチャイズ制が定着しているとは言い難い状況でパークファクターの算出が難しかったため、本拠地球場による影響の補正は行っていません。
※4 本記事のデータは7月21日時点のものです。

コメント

この記事を書かれたナイターにカープ打線が今季最多安打の先発全員打点。お見それしました。

昨年でも充分過ぎたのですが
今季はさらに上積みして
弱点のサードに安部
強打の會澤打棒復活
加えて最近は
打順で唯一弱かった
5番に松山がハマりつつある

ほんと、史上最強レベルに傑出した打線を我々を目の当たりにしているのかもしれません。

No title

去年と比べて明らかに違うのはメイン捕手が石原から會澤に代わった事ですね
打撃は良くなり守備でも石原と同等かそれ以上に良くなったと感じます
もうここまで来ると一番怖いのは怪我だけです
松山、エルドレッド、會澤は長期離脱経験者で特にエルドレッドは常に不安です

ちょっと気になるのがカープは左投手相手に打てないと言われている事ですね
打率だけならスタメンで左投手に明らかに打ててないのは安部だけ・・・
なんですが長打に関して言うと田中も丸も松山も明らかに差があるんですよね
田中と丸は固定、サードは安部以外西川しかいないので変わらないでしょうが
松山はそのまま固定させるのか、それとも左相手にはバティスタを入れたり一塁新井左翼エルに戻すのか、ちょっと注目して観ていきたいです

No title

このままのペースで行けば、RCWINも補正なし1試合あたり得点上積みも1978阪急を上回るペースなのですね。一チームだけでリーグの平均打撃成績が変わってしまうほどの異常さは驚きです。
ところで、今年のヤクルト・ロッテは広島と対照的に悲惨な状況ですが、これらは歴代から見るとどの程度ですか?
特にロッテは、1962国鉄に迫る勢いでRCWINを減らしているように見られます。

No title

傑出しやすいエクスパンション時代に迫るほどの得点力は見事としか言えませんね。
大きな利得を稼ぐ主力を複数抱え、他でもマイナスを出さない理想的な構成ではないでしょうか。
さらに主力の年齢が若く、しばらくは黄金期を築けそうです。
ベテラン二人が守るファースト、BABIPが上振れしている安部のサードがやや不安なぐらいで、
新たにバティスタという大砲まで出てくるのは羨ましい限りですね。

大変身勝手な要望ですが、この記事で紹介されている補正入りの歴代強力打線は、どのような要素(BABIPやIsoDや三振率など)が作用して、平均を上回る得点を創出したのか シーズン終了後、「打者の通信簿」のような形式で詳しく記事にして頂けないでしょうか?

(チームごとの記録なので、個人成績のように極端な数値はでないのでしょうけども…)

Re: タイトルなし

カープ狂の宴さん、コメントありがとうございます!
返信が大変遅くなりまして申し訳ございません。

正直なところ、去年の時点でも広島打線は歴史的な得点力を記録していたので、
そこがピークになる可能性が高いと勝手に思っていたのですが、これだけ底上げできるとは思いませんでしたね。
シーズン終了時点でどんな成績になるか今からとても楽しみにしています。

Re: No title

コメントありがとうございます!
返信が大変遅くなりまして申し訳ございません。

> 去年と比べて明らかに違うのはメイン捕手が石原から會澤に代わった事ですね
昨季からの底上げという観点で見ると、仰る通り最も大きく影響したのは間違いなく會澤の復活でしょうね。
他球団が打率2割台の捕手の確保にすら苦しむ中、3割近い打率を残せている會澤の存在は本当に大きいです。

> もうここまで来ると一番怖いのは怪我だけです
> 松山、エルドレッド、會澤は長期離脱経験者で特にエルドレッドは常に不安です
怖いのはそれだけですね。残り試合も50試合を切りましたが、怪我無くやってほしいです。

> ちょっと気になるのがカープは左投手相手に打てないと言われている事ですね
相手先発が右投手だった時の平均得点 5.50点/試合
相手先発が左投手だった時の平均得点 5.33点/試合 ※8月1日時点
右投手と比べて確かに少し落ちますが、チーム単位では問題視するレベルにはないのかな、というのが個人的な印象ですね。
エルドレッドを中心に左投手の方が得意な打者も多いので、左投手が苦手な打者の分を上手くカバーできているみたいです。
ここ1ヶ月くらいの起用を見ていて驚いたんですが、最近の新井は右先発時に先発出場する方が多いんですね。

Re: No title

ゆさん、コメントありがとうございます!
返信が大変遅くなりまして申し訳ございません。

> このままのペースで行けば、RCWINも補正なし1試合あたり得点上積みも1978阪急を上回るペースなのですね。
今の成績を見ていると、シーズン終了時点で1978阪急を上回るのはほぼ確実な状況ですね。
補正を入れない得点上積みでも12球団制移行後の最高値を記録する可能性はかなり高いと思われます。

> ところで、今年のヤクルト・ロッテは広島と対照的に悲惨な状況ですが、これらは歴代から見るとどの程度ですか?
> 特にロッテは、1962国鉄に迫る勢いでRCWINを減らしているように見られます。
ロッテの方はピッチャーズパークを本拠地にしていることもあってそこまで深刻な数値になっていません。
むしろ厳しい状況にあるのはヒッターズパークを本拠地にしているのに得点が稼げていないヤクルトの方で、
この記事を書いた時点での平均に対する上積み(-0.91点/試合)は12球団制移行後ではワースト9位の記録でした。

Re: No title

カンザスさん、コメントありがとうございます!久しぶりにコメントいただけてとても嬉しいです!
返信が大変遅くなりまして申し訳ございません。

> 大きな利得を稼ぐ主力を複数抱え、他でもマイナスを出さない理想的な構成ではないでしょうか。
本当にそうだと思います。
特に控え打者の出場でマイナスを拡大させない層の厚さが、過去の強力打線との最大の違いであるように感じています。
厳密に調べてはいませんが、レギュラーでない打者の打撃成績はおそらく歴代トップクラスでしょうね。

> さらに主力の年齢が若く、しばらくは黄金期を築けそうです。
現状のままでは他球団が追随するのが難しい状況ですね。
あと3年程度で主力野手の多くがFA権を取得するため、そこで引き止められるかどうかがポイントになるかと思います。

> ベテラン二人が守るファースト、BABIPが上振れしている安部のサードがやや不安なぐらいで、
> 新たにバティスタという大砲まで出てくるのは羨ましい限りですね。
安部も守備型の三塁手としては申し分のない成績を残してはいるのですが、打撃についてはもう一伸び欲しいところですね。
年齢を考えると打撃でも守備でも上積みを期待するのは難しい年齢なので、上積みを図るならまずはここでしょうね。
近年のトレンドを見ていると、三塁手で莫大な利得を生み出そうと思った場合、
中村剛や松田のような上々の守備力を持つ大砲タイプの打者を配置するのが一番良いのではと思っています。
広島フロントの当初の戦略でも堂林か美間が入る予定だったのでしょうが、この点に関してだけは上手くいきませんでしたね。

まだ若いバティスタの台頭で一塁・左翼の後釜候補が見つかったのは非常に大きいです。

Re: タイトルなし

開聞岳さん、コメントありがとうございます!
返信が遅くなりまして大変申し訳ございません。

> 大変身勝手な要望ですが、この記事で紹介されている補正入りの歴代強力打線は、どのような要素(BABIPやIsoDや三振率など)が作用して、平均を上回る得点を創出したのか シーズン終了後、「打者の通信簿」のような形式で詳しく記事にして頂けないでしょうか?
是非やりたいと思っていました!ただ開聞岳さんの予想は正しくて、
歴史的な強力打線は得点創出の原動力がどれも似通っていて、各打線の色があんまり見えてこないんですよね。
打順別に層別したりして上手いこと各打線の特徴みたいなものを抽出できないか試行錯誤してみます。

返信ありがとうございます シーズン終了後の記事を楽しみにしています

RCやBase Runなどの積算指標によれば、長打と出塁を両立しているチームは、どちらか一方だけが高いチームよりも、得点力は大きくなる傾向があるようです(間違っていたらごめんなさい)

どの数値も優秀な打線の方が、極端な特徴をもつ打線よりも得点を多く増やすことができるので、似通った特色を持つ打線が多くなるのでしょうかね

Re: タイトルなし

開聞岳さん、コメントありがとうございます!

基本的に歴史的な強力打線というのは長打も出塁もどちらも優秀で、
そのバランスも似通っているものが多いですね。
個人評価の方で選球眼の良いホームランバッターの名前が上位にたくさん並ぶのに近い感覚かなと思います。

> RCやBase Runなどの積算指標によれば、長打と出塁を両立しているチームは、どちらか一方だけが高いチームよりも、得点力は大きくなる傾向があるようです(間違っていたらごめんなさい)
大変興味深いのでご存知でしたらソースをご提示いただけないでしょうか?

私の稚拙な思い付きで申し訳ないのですが…

baseball concrete様の記事「打者評価」にある、http://baseballconcrete.web.fc2.com/batting.html RC は、塁打×進塁÷機会を基本としていて、出塁率×長打率×打数 によって計算できる という内容の一文を見て思い付いたのですが

OPSが同じ.750の打者がいた場合、

出塁率.330、長打率.420 500打数 =69.3

のような打撃成績よりも

出塁率.370、長打率.380 500打数 =70.3

のように、出塁率と長打率の数値が近いバッターの方が、RCによる得点予想によれば点を多く増やすことができるんじゃないか。
という浅はかな発想から、「出塁と長打のバランスがとれている方が得点を増やすことができる」というコメントをした次第です

あとでよく考えてみると、数字の見た目には後者の方がバランスが取れていますが、2010年プロ野球の平均的な成績(出.330、長.410)を基準にすれば、
後者のバッターは長打が物足りなくて、出塁に偏った打者であり、
前者の方は平凡ではあるけども、纏まった成績を記録する選手なので、
これをもって「RCなどの積算指標によれば、バランスのいい打線の方が得点を増やすことができる」と結論付けるのは、とてもおかしな理論でした

申し訳ありません

No title

8月に入り會澤の不調等以前より得点が減りさらに鈴木誠也が剥離骨折で離脱・・・
ここに来てまさか鈴木誠也が怪我をするとは・・・

Re: タイトルなし

開聞岳さん、コメントありがとうございます!
返信が遅くなりまして申し訳ございません。

考え方を披露していただいてありがとうございます。
とても興味深い内容だと感じました。

打線の出塁能力によって1つの長打の価値は当然変わってくるでしょうし、
打線の長打能力によって1つの出塁の価値は当然変わってくると思います。
今主流の線形加重システム(wOBAなど)では、
1塁打と1出塁の価値はどんな場面でも不変だと仮定して、出塁と長打の相互作用は無視して得点創出を算出していますが、
打線の得点力を考える際にこれでは不十分だという考えはもっともだと私も思います。

> 出塁率.330、長打率.420 500打数 =69.3
> 出塁率.370、長打率.380 500打数 =70.3
この結果に関してはOPSの欠陥が強く影響していると私は考えます。
OPSでは1塁打と1出塁がほぼ等価として扱われますが、
得点期待値の研究から考えると得点増に与える影響は等価ではないんですよね。
wOBAで四球の係数や単打と二塁打の係数の差を見比べていただくと分かるのですが、1出塁の方が得点増が大きいです。
だから、OPSが同じでも出塁率が高い打者がより多く得点を生産できるという話ではないかと思いました。

Re: No title

コメントありがとうございます!

> 8月に入り會澤の不調等以前より得点が減りさらに鈴木誠也が剥離骨折で離脱・・・
> ここに来てまさか鈴木誠也が怪我をするとは・・・
8月に入ってから広島の得点力が下がり、一方で他チームが揃って打つようになったので、
この記事を書いた時と比べると平均との差はかなり縮んでしまいましたね。
2005年のロッテをまだギリギリ上回っている状況ですが、
鈴木誠也の抜けた状況でシーズン終了までこれを維持できるかと言われると少し厳しいかもしれません。

No title

8/23に鈴木誠也が離脱して以降の丸松山以外のスタメン外野手の成績(先発成績のみ、途中交代含まず)
9/13にスタメン出場した岩本は途中で一塁も守っていますがそれも含んでいます
21試合 79打席 69打数 16安打 2本塁打 10打点 8四球 0死球 1犠打 1犠飛 21三振
打率.232 出塁率.308 長打率.348 OPS.656

8/24~9/7(バティスタ昇格前)エルドレッド5試合 岩本3試合 堂林 2試合 野間2試合 天谷1試合
13試合 46打席 40打数 4安打 1本塁打 3打点 5四球 0死球 1犠打 0犠飛 14三振
打率.100 出塁率.200 長打率.200 OPS.400

9/8~9/18(バティスタ昇格後)バティスタ5試合 岩本2試合 野間1試合
8試合 33打席 29打数 12安打 1本塁打 7打点 3四球 0死球 0犠打 1犠飛 7三振
打率.414 出塁率.455 長打率.552 OPS1.006

岩本5試合 17打席 16打数 6安打 0本塁打 3打点 1四球 0死球 0犠打 0犠飛 5三振
打率.375 出塁率.412 長打率.438 OPS.849

バティスタ5試合 20打席 18打数 7安打 1本塁打 4打点 1四球 0死球 0犠打 1犠飛 5三振
打率.389 出塁率.400 長打率.611 OPS1.011

8月鈴木誠也(参考)88打席 68打数 19安打 5本塁打 14打点 18四球 1死球 0犠打 1犠飛 9三振
打率.279 出塁率.432 長打率.544 OPS.976

ここに来てバティスタと岩本が好調で打撃に関しては鈴木誠也の穴をほぼ埋めてくれる状況になりました
苦しい8月を乗り越えて9月に入りチームも好調で9月は得点等が今のところ7月以前と近い感じになっていますね
この調子でCSに向けて最後まで打ち続けて欲しいです
ところで8月ですが6連戦&のホームビジター常に往復の超過酷な日程がよく指摘されてましたが
指摘通りチーム成績に大きく影響したんですかねえ・・・

No title

CS野手打撃成績(投手除く)
5試合 159打席 136打数 11得点 30安打 7二塁打 0三塁打 2本塁打 43塁打 11打点 2盗塁 2盗塁刺 5犠打 0犠飛 18四球 0故意四球 0死球 35三振 4併殺打 打率.221 出塁率.312 長打率.316 OPS.628

10打席以上(田中、菊池、丸、松山、西川、バティスタ、新井、會澤)
5試合 138打席 115打数 11得点 29安打 7二塁打 0三塁打 2本塁打 42塁打 11打点 2盗塁 2盗塁刺 5犠打 0犠飛 18四球 0故意四球 0死球 27三振 2併殺打 打率.252 出塁率.353 長打率.365 OPS.719

10打席未満(エル、天谷、石原、岩本、小窪、安部、メヒア、野間、庄司)
5試合 21打席 21打数 0得点 1安打 0二塁打 0三塁打 0本塁打 1塁打 0打点 0盗塁 0盗塁刺 0犠打 0犠飛 0四球 0故意四球 0死球 8三振 2併殺打 打率.048 出塁率.048 長打率.048 OPS.095

2017年の広島打線はリーグ平均得点より1得点以上も多い傑出した成績を残しましたけど
CSでまともに打てず日本シリーズに行けなかった事で評価を大きく下げそうですね
非常に残念です

Re: No title

コメントありがとうございます!
返信が遅くなりまして申し訳ございません。

怪我人の数を考えると致し方ない面もあるかと思いますが、
あれだけ点が取れないのは悪い意味で印象に残ってしまいましたね。

打線の得点力はクリーンナップの打撃成績だけで語られがちですから、
一見して凄味が分かりにくい今季の広島も注目されずに埋もれていく可能性が高いのではと思います。

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コンテンツ

■2018年シーズンデータ
 PFを考慮したwOBAとRSAA
 セリーグ パリーグ 各種PF
 一軍打線
  De 西
 二軍打線
  De 西


■選手INDEX(球団/五十音/守備)
  De
 西 他消滅球団
 
 

■打線アーカイブ
  De
 西 他消滅球団
 歴代打線得点力評価[-2018]
 歴代打線守備力評価[-2018]

■RCWINに関する記録
 RCWIN歴代記録[-2018]
 通算 シーズン RCWIN
 通算 シーズン RCWIN(PF)
 通算 シーズン RCWIN(PF/POS)
 RCWINで見る強力打撃コンビ
 RCWINで見る強力打撃トリオ
 ポジション別
 

■RSWINに関する記録
 RSWIN歴代記録[-2018]
 通算 シーズン RSWIN
 通算 シーズン RSWIN(PF/DER)
 通算 シーズン RSWIN(リリーフ)
 RSWINで見る強力ダブルエース
 RSWINで見る強力勝利の方程式

■守備得点に関する記録
 

■PFに関する記録
 一軍PF
 2018 2017 2016 それ以前
 二軍PF
 2018 2017 2016 それ以前
 種類別
 セリーグ パリーグ 得点PF
 セリーグ パリーグ 本塁打PF
 セリーグ パリーグ BABIP-PF
 セリーグ パリーグ 単打PF
 セリーグ パリーグ 二塁打PF
 セリーグ パリーグ 三塁打PF
 セリーグ パリーグ 三振PF
 セリーグ パリーグ 四死球PF
 球場別
 マツダスタジアム
 阪神甲子園球場
 横浜スタジアム
 東京ドーム
 ナゴヤドーム
 明治神宮野球場
 福岡ヤフオクドーム
 メットライフドーム
 楽天生命パーク宮城
 京セラドーム大阪
 札幌ドーム
 ZOZOマリンスタジアム
 広島市民球場
 川崎球場

■傑出度に関する記録
 打撃歴代記録[-2018]
 通算 シーズン 打率傑出度
 通算 シーズン 出塁率傑出度
 通算 シーズン 長打率傑出度
 通算 シーズン OPS傑出度
 投球歴代記録[-2018]
 通算 シーズン 防御率傑出度
 通算 シーズン 奪三振率傑出度
 通算 シーズン 与四球率傑出度

■戦力分析とドラフト評価
 2017年戦力分析
  De 西
 2015年戦力分析
  De 西
 2014年戦力分析
  De 西
 2013年戦力分析
  De 西
 2015年二軍評価
  De 西
 2015年ファーム得点PFと選手評価
 打順の組み方を眺める
 2016年 セリーグ パリーグ

■選手の個人評価
 ポジション別に最優秀打者を選ぶ
 2017年 セリーグ パリーグ
 2016年 セリーグ パリーグ
 2015年 セリーグ パリーグ
 2014年 セリーグ パリーグ
 2013年 セリーグ パリーグ
 2016年打者の通信簿
  De 西
 2015年打者の通信簿
  De 西
 2014年選手別守備得点と総合貢献
 総括
 簡易WARの答え合わせ2014
 球団史上最高の4人を選ぶ
    De 西
 

■2018年の特筆記事
 現役打者の2000本安打達成確率を考える
 現役20代選手の通算安打(2018年版)

■2017年の特筆記事
 現役20代選手の通算安打(2017年版)
 「8番投手」は珍しいのか?
 2017年各種パークファクター
 2017広島打線は史上最強か?

■2016年の特筆記事
 2016年における2000本安打の展望
 2016年広島打線、得点力向上の要因は?
 2016年各種パークファクター
 パリーグ野手編成と野手運用の私的評価
 セリーグの犠打減少を考える
 糸井嘉男の成績低下リスクを考える


■2015年の特筆記事
 2000本安打の展望
 違反球の再来?2015年セリーグ
 こちらも違反球?2015年パリーグ
 秋山と柳田が挑む、もうひとつの日本記録
 秋山翔吾の安打記録更新の確率を考える
 「余剰安打」で見る、安打新記録の価値
 山田哲人は何位?二塁手シーズンHR記録
 二塁手史上最高の打撃?2015年山田哲人
 30HRと30盗塁の両立
 三浦大輔、23年連続安打
 谷繁元信、27年連続本塁打
 坂本勇人、7年連続二桁本塁打
 阪神タイガース、得失点差-59で貯金
 2015年はどのくらい打低だったのか?
 2015年各種パークファクター

■考察のようななにか
 □分析結果系
 徹底比較 ダルビッシュ有と田中将大
 平成の大投手 三浦大輔
 ポスト松井稼頭央時代の遊撃手総合力評価
 恐怖の8番打者
 稲葉篤紀、現役引退表明
 0本塁打のスラッガー
 シーズン二桁本塁打に関する記録
 20盗塁カルテットに関する記録
 ピタゴラス勝率を用いた采配評価の妥当性
 鈴木啓示の先発勝利に関する疑義
 セリーグの野手世代交代に関する考察
 □分析手法系
 RSAAに守備力補正をかける
 守備イニング推定手法の改良案
 DERチーム守備得点の改良案
 RRFの考え方
 外野刺殺指標試案
 外野補殺指標試案
 NPB版oWAR(試案)

■データ置き場
 通算 シーズン 守備位置別安打記録
 通算 シーズン 奪三振率
 通算 シーズン 与四球率
 通算 シーズン K%
 通算 シーズン BB%
 通算 シーズン wSB(盗塁得点)
 投手のシーズン本塁打記録
 セパ年度別 打低打高早見表
 年度別タイトル・表彰獲得者一覧


■当ブログのデータについて
 Kazmix World
 日本プロ野球記録
 スタメンデータベース
 プロ野球ヌルデータ置き場
 日本プロ野球私的統計研究会
 を参考にさせていただいています。

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