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則本昂大[2013-]

右投左打 1990年12月17日生 2012年ドラフト2位


成績サマリー
年度所属チーム防御率投球回RSAAFIP-BABIP-K%+BB%-HR%-SPWAR先発IPRPWAR救援IPWAR表彰
2013楽天3.34170.01583.09689111901153.9164.20.05.13.9新人王
2014楽天3.02202.2141026.37110713757886.9199.10.23.17.1AS
2015楽天2.91194.2101127.26910815173857.0194.20.00.07.0
2016楽天2.91195.0111128.66811514672727.2195.00.00.07.2AS
2017楽天2.57185.215737.55710415479528.0185.20.00.08.0AS
2018楽天3.69180.1101116.98010713279965.6177.10.13.05.6
2019楽天2.7868.0558.2759812841992.368.00.00.02.3
2020楽天3.96109.0572.395107111731212.6109.00.00.02.6
2021楽天3.17144.21156.489100129691383.8144.20.00.03.8AS
通算3.131450.09675156.576105135729347.31438.10.211.247.6



基本成績
年度所属チーム登板先発完投完封勝利敗戦 S H投球回打者打数安打 HR四球死球三振暴投ボーク敬遠失点自責防御率表彰
2013楽天27253015800170.06956241421451613440165633.34新人王
2014楽天302897141000202.28217551871439620410373683.02AS
2015楽天282831101100194.27977221761448421561068632.91
2016楽天282820111100195.08207411921250621650087632.91AS
2017楽天25258215700185.275067514811483222120163532.57AS
2018楽天272641101100180.17596841711851318750278743.69
2019楽天121200550068.02692485871036711027212.78
2020楽天1818005700109.04754211101334510530056483.96
2021楽天23232111500144.25845391231835315230056513.17AS
通算21821331129675001450.059705409130712136639150240275735043.13

各種指標
年度所属チーム投球回防御率FIPK-BB%失点率BABIPK%BB%HR%K/9BB/9HR/9被打率WHIPLOB%表彰
2013楽天170.03.343.4211.93.44.26119.37.32.07.092.700.74.2281.1774.7新人王
2014楽天202.23.022.4520.13.24.31024.84.81.79.061.730.62.2481.1474.9AS
2015楽天194.22.912.4121.03.14.31427.06.01.89.942.220.65.2441.1776.8
2016楽天195.02.912.4320.24.02.33626.36.11.59.972.310.55.2591.2769.6AS
2017楽天185.22.572.0223.23.05.29429.66.41.510.762.330.53.2191.0774.1AS
2018楽天180.13.693.0117.93.89.30624.66.72.49.332.550.90.2501.2573.6
2019楽天68.02.782.8721.23.57.28024.93.72.68.871.320.93.2341.0471.9
2020楽天109.03.963.6814.94.62.30522.17.22.78.672.811.07.2611.3771.1
2021楽天144.23.173.0720.03.48.27926.06.03.19.462.181.12.2281.1177.3AS
通算1450.03.132.7419.03.56.30125.26.12.09.322.270.75.2421.1873.8

コメント

No title

2016のWARですが
DELTAの数値とだいぶ差がありますね。
菅野はほぼ同じなのですが・・・

Re: No title

山本さん、コメントありがとうございます!

則本のWARの差は主に評価方法の違いに起因していると考えます。

例えばバックの守備陣が優秀であれば、投手の被安打はそれだけ減ると考えられます。
このように投球成績には守備の影響が入りうるスタッツが多く含まれるので、
投球を評価する際には「どこまでが野手貢献(守備)でどこからが投手貢献(投球)か」という線引きが問題となります。

この記事では「投手が実際に帰した走者の数(=失点)」をベースに、
他のスタッツから野手陣の守備力を評価し、野手陣が投手の失点に与えた影響を推定してそこから差し引き、
「平均的な守備陣が後ろを守った場合、どの程度の失点が見込まれるか」を評価する方法を取っています。

一方でDELTAは「投手が実際に帰した走者の数(=失点)」は考慮せず、
野手の影響の入り込まない投球成績(奪三振、与四球、ゴロを打たせた、フライを打たせた)から
「平均的な守備陣が後ろを守った場合、どの程度の失点が見込まれるか」を推定して評価する方法を取っています。

どちらの方法にも一長一短があり、(守備の影響を正しく見積もれるのか?、全てのゴロやフライを同質とみなしてよいのか?等)
WARを算出している米の二大データサイトでも一方は前者寄り、
もう一方は後者寄りの評価方法を採用するなど、あちらでも考え方が分かれているようです。

今季の則本の場合、「野手の影響の入り込まない投球成績」から推定される失点数に対して、
後ろの守備力を考慮しても実際の失点数がかなり多いため、これをどう評価するかが数値の違いになっています。
菅野は両者がほぼ一致しているため、同じような評価になっていますね。

No title

則本投手は3年連続で奪三振王を取るなど、主な数字を見ると圧巻の投球内容となっていますが、
その割には、菅野投手と比べても失点抑止の面に大きな差があるように見られます。
今年に関しても、勝ち星はチームの調子通り順調ですが、防御率は依然として3点台近い数字となっています。
則本投手は本人の実力でコントロールできない面や不運が続いているのでしょうか。それとも、数字に現れにくい部分で彼のピッチングに欠陥があるのでしょうか。

Re: No title

しゃかもとさん、コメントありがとうございます!

奪三振・与四死球・被本塁打から推定される防御率であるFIPを見ると、
則本投手はもっと優秀な防御率を残してもおかしくない投球内容ではあるものの、
仰る通り実際の防御率は振るっていない、FIPと防御率の乖離が非常に大きい投手の一人ですね。

この原因は極めて明快で、則本投手の被BABIPの高さが失点を多く生み出しているためです。
被BABIPはファールと本塁打以外の打球がヒットになった割合を示します。
則本投手は平均的な投手と比べてファールと本塁打以外の打球がヒットになる割合が高いのですが、
FIPの計算においてこの割合は「投手の責任ではない」と切り捨てられるため、評価に含まれないのが乖離を招くという理屈です。

それでは「なぜ則本投手の被BABIPは高いのか?」と考えると、
まず最大の原因となっていると考えられるのは楽天野手陣の守備能力でしょう。
チーム全体の被BABIPやUZR辺りを見ても楽天野手陣のアウトを稼ぐ能力が高くないということが窺えるため、
彼らがアウトを稼げなかった分が則本投手の投球成績に反映されてしまっていると考えられます。

しかし、それを考慮しても則本投手の被BABIPの高さには説明のつかない部分があります。
よく言われるように被BABIPは投手が実力によってコントロールしにくい数値であることは間違いなく、
本人に制御できない運の要素が則本投手にとって悪い方向に働いている可能性は考えられると思います。

ただ、個人的に少し気になっているのが則本投手の「Hard%」の高さですね。
DELTA社が1.02で公開しているスタッツの一つで、全打球に占める強い打球を打たれた割合を示しています。
則本投手はこの割合が4年連続でパ・リーグ平均よりも高くなっています。

つまり、則本投手は強い打球を打たれやすい投球スタイルであるということですね。
当然ながら強い打球ほどヒットになる確率は高いため、これが被BABIPを押し上げている可能性は高いと考えます。
これはおそらく「本人の実力でコントロールできない面」ではないでしょうね。

では「なぜ則本投手は強い打球を打たれやすいのか?」を考えると、
元東映の土橋正幸投手の例が参考になるかもしれません。
土橋投手も則本投手と同様に被BABIPが高く、FIPと防御率の乖離が非常に大きい投手の一人でした。

現役時代の彼のピッチングを見た選手によると、
「甘く入っても良いから徹底的にストライクゾーン内に投げ込んでいた」という証言が多く残っています。
土橋投手も則本投手と同じく高い奪三振率と低い与四球率を誇りながらも、被BABIPが高く防御率の振るわない投手でした。
ひょっとしたら則本投手が現在取っている投球スタイルは土橋投手と似たものなのかな、と考えることがしばしばあります。

昨季の則本は内容と結果の剥離も少なく好調なシーズンだったと思うのですが、
最大の要因として楽天守備陣のUZRが比較的良好だった(特に前半戦)のが一番に挙げられると思いますが、
則本の月別成績を見るとむしろ前半戦ではなく後半戦に成績を上げているようです。
則本の防御率改善は楽天のバックが改善されたのとは無関係なのでしょうか?

Re: タイトルなし

ITさん、コメントありがとうございます!

防御率 FIP 差(E-F)
2013 3.34 3.42 -0.09
2014 3.02 2.45 0.57
2015 2.91 2.41 0.51
2016 2.91 2.43 0.48
2017 2.57 2.02 0.55

個人的にはまだまだ投球内容と結果が乖離しているように感じます。

この則本の傾向に関しては、バックの守備や運ももちろん影響していると考えますが、
則本自身の投球にも原因がある可能性があるかもしれませんね。
FIPやtRAのようなDIPS系指標では評価が難しい、打球管理の部分でマイナスを作っている可能性も否定できないなと。
(この辺りに関しては上のコメントで触れましたので、そちらもご覧いただきますと幸いです)

返信ありがとうございます。

昨季の則本のFIPはこんなによかったんですね。
これだとほとんど変わっていませんね。
個人的に少し気になっているのが則本の捕手別成績が一昨年から足立と嶋とで足立の方が防御率がよい点で、もしかしたら捕手との相性もあるのかなと…(交流戦でのバッテリー数など加味すべき点もありますが。)
セイバー初心者なので検討違いなところがあるかもしれませんが、よろしくお願いします。

Re: タイトルなし

ITさん、ご返信ありがとうございます!

パッと出せるデータが2017年分しかなくて申し訳ないのですが。

 嶋先発時 134.0回 K%:30.2% BB%:6.9% HR%:1.8% BABIP:.313 防御率:3.16 FIP:2.21
足立先発時 *51.2回 K%:27.9% BB%:5.1% HR%:0.5% BABIP:.246 防御率:1.05 FIP:1.59

断言するにはもっと大きいサンプルサイズが欲しいところですが、
HR%とBABIPを見る限りでは、嶋が受けた時には強い打球を多く打たれているようにも見えます。
則本の投球スタイルと嶋の配球傾向が合わさって、この傾向を生み出している可能性もひょっとしたらあるかもしれませんね。

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 谷繁元信、27年連続本塁打
 坂本勇人、7年連続二桁本塁打
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 2015年各種パークファクター

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 徹底比較 ダルビッシュ有と田中将大
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 鈴木啓示の先発勝利に関する疑義
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