私的遊撃手ランキング2014年版
- 2015/01/24
- 01:27
手元にあるデータを出来る限り活用して、NPB2014年シーズンの遊撃手総合評価を試みます。
今回は「300打席以上を記録し、最も多く先発出場した守備位置が遊撃である選手」を対象とします。
具体的な評価法と指標の説明については一番下に記しました。
13位 渡辺直人(西武) 簡易WAR:-0.6
■総合評価
2014年は新天地西武で遊撃手レギュラーに定着し、3年ぶりとなる100試合出場を記録。
RRF補殺守備得点ではキャリアワーストの値が出ており、総合的な貢献もあまり伸びませんでした。
■攻撃評価
打撃面はキャリア平均標準に近いシーズンだったと言えます。
■守備評価
ポジション固定率の低さからイニング推定の精度が少々怪しく、
同僚の鬼崎に守備得点を吸われている可能性がありますが、補殺数は平均を大きく下回っています。
12位 森岡良介(ヤクルト) 簡易WAR:-0.5
■総合評価
2014年は打率とOPSがキャリアハイを記録し、打撃面で充実したシーズンだったと言えます。
来季はチームに同じ遊撃手の大引啓次が加入したことで、激しいポジション争いが予想されます。
■攻撃評価
打率向上の背景には三振率傑出の大幅な改善があったようです。
HR以外の長打も増え、長打力(IsoP)にも若干の改善が見られました。
■守備評価
補殺数は遊撃平均を下回っていますが、渡辺と同様の理由で同僚の川島に守備得点を吸われている可能性があります。
11位 西田哲朗(楽天) 簡易WAR:-0.2
■総合評価
シーズン序盤から松井稼頭央に代わり楽天のレギュラー遊撃手に固定。
球団史上初の生え抜き二桁本塁打にあと3本と迫るなど、打撃センスの片鱗を見せています。
■攻撃評価
長打力(IsoP)傑出に大きな改善が見られましたが、三振率と奪四死球率はリーグ平均を下回っており
打撃全体で見るとまだまだ荒削りである印象です。今後は選球眼の向上が求められます。
■守備評価
遊撃での補殺数は平均を下回っています。
10位 アンダーソン・エルナンデス(中日) 簡易WAR:+0.3
■総合評価
開幕直後は打率1割が前後に留まる打撃低迷が続きましたが、交流戦で怒涛の大活躍。
遊撃手平均程度の打撃成績を残した一方、守備面は少し物足りないものとなっています。
■攻撃評価
遊撃手としては十分な長打力(IsoP)を持っている一方、三振率や奪四死球率の低さに粗さが見えます。
並べてみて気が付いたんですが西田哲朗の打撃成績と傾向がかなり似ています。
■守備評価
遊撃での補殺数は平均を下回っています。
9位 梵英心(広島) 簡易WAR:+0.3
■総合評価
今季は本来のポジションである遊撃に加えて三塁でも多く起用されました。
打撃貢献は遊撃平均程度である一方で、三塁では平均をやや下回っています。
■攻撃評価
キャリア平均を下回った項目はBABIP傑出のみで、好調なシーズンだったことが伺えます。
■守備評価
遊撃守備成績は膝を故障した2011年以降低迷が続いています。
8位 山崎憲晴(DeNA) 簡易WAR:+1.0
■総合評価
梶谷隆幸が去ったDeNAの遊撃手レギュラー争いを制し、自己最多の打席数を記録。
打撃は遊撃平均を大きく下回りますが、RRF補殺守備得点で大きな利得を生み出しました。
■攻撃評価
BB/Kの傑出度に改善が見られましたが、代わりに長打力(IsoP)を大きく落としています。
■守備評価
遊撃平均を大きく上回る補殺数を記録しています。この結果はUZRとはかなり乖離しており、
何が原因で差が生じているのかは分かりませんが興味深いところです。ひょっとしたら単なる打球の偏りかもしれませんが。
7位 今宮健太(ソフトバンク) 簡易WAR:+1.6
■総合評価
2014年は全試合で遊撃先発出場を達成。強力ソフトバンク打線において上位打順で起用されリーグ最多打席数も記録しました。
山崎と同じく打撃は遊撃平均を大きく下回るものの、大きな守備利得を生み出しています。
■攻撃評価
長打の数が減り、長打力(IsoP)の減少が見られました。
■守備評価
補殺数は遊撃平均を大きく上回っています。
6位 大引啓次(日本ハム) 簡易WAR:+1.9
■総合評価
日本ハム移籍後2年目のシーズンとなった今年は、出場試合数がキャリアハイとなりました。
低打率ながら高セカンダリを誇る打撃で遊撃平均程度の打撃貢献を記録する一方、守備力は平均を上回っています。
■攻撃評価
攻撃面は大引にとって標準的なシーズンだったと言えます。
■守備評価
平均を上回る遊撃補殺数を記録しています。
5位 鳥谷敬(阪神) 簡易WAR:+2.0
■総合評価
2014年は阪神のレギュラー遊撃手として10年連続全試合出場を達成。打率もキャリアハイを記録しました。
12球団の遊撃手中トップの打撃貢献を記録したものの、故障の中でプレーした影響か守備指標は大きく低迷しました。
■攻撃評価
三振率,奪四死球率,長打力(IsoP)傑出が前年比で軒並み低下、BABIP傑出のみが上昇しており
本調子ではなかったものの幸運なシーズンだったという見方ができそうです。
■守備評価
例年は高い守備貢献を叩き出す選手ですが、前年比で補殺数が100以上減少しており故障の影響が隠せていないように思えます。
故障を抱えつつ臨んだ2008年シーズンに守備指標が大きく低迷し、翌年にあっさり復活した井端弘和の事例を考えると、
体調さえ万全なら鳥谷も来年には数字が戻る可能性が高いように感じます。
4位 田中広輔(広島) 簡易WAR:+3.1
■総合評価
ルーキーイヤーながら三塁と遊撃を中心に100試合以上に出場。
攻守両面で平均を上回る貢献を叩き出しており、今後に大きな期待のかかる選手と言えそうです。
■攻撃評価
キャリア打席数の不足から適性BABIPについてはアバウトに推測する事しかできませんが、
2014年はかなり高めのBABIP傑出を記録しており、来季はいわゆる「2年目のジンクス」に悩まされることになるかもしれません。
■守備評価
サンプルの絶対数が少ないものの三塁で大きな守備利得を作り出しています。一方で遊撃での補殺数は平均を下回っています。
三塁守備貢献を武器に遊撃手部門のランキング上位に入るというのもおかしな話ですが。
3位 鈴木大地(ロッテ) 簡易WAR:+4.0
■総合評価
2014年は2年連続の全試合出場を達成。前年と比較して二塁での起用が増えました。
二遊間の選手としては非常に高い攻撃力を有し、パリーグでは最大の攻撃利得を生み出しています。
■攻撃評価
三塁打、本塁打の減少により若干長打力(IsoP)が下がっているものの、三振率に大きな改善が見られました。
鈴木の打撃タイプからすればBABIP傑出はもっと高くなってもおかしくないように思います。
■守備評価
UZRとは結果が乖離していますが、RRF評価では遊撃平均を上回る補殺数を記録しています。
2位 坂本勇人(巨人) 簡易WAR:+5.1
■総合評価
当ブログの選出するセリーグ私的ベストナイン遊撃手です。
2014年はNPB史上3番目の若さで通算1000本安打を達成。積み上げ系の成績では肩を並べる者が居なくなりつつあります。
安定した打撃と守備は今季も健在で、総合的な貢献は非常に大きなものとなっています。
■攻撃評価
近年では長打力(IsoP)が下がる代わりに年々奪四死球率が改善しており、今季はキャリアで初めてリーグ平均を超えました。
BABIP傑出は3年周期で爆発するという変わった推移を見せていますが、当たり年にあたる来季はどうなるか。
■守備評価
RRF評価では遊撃平均を大きく上回る補殺数を記録。UZRでも安定して高い値を記録しているのを見ると、
セリーグではかつての井端弘和、宮本慎也と肩を並べる存在となりつつあるように感じます。
1位 安達了一(オリックス) 簡易WAR:+6.4
■総合評価
当ブログの選出するパリーグ私的ベストナイン遊撃手です。
チームの遊撃レギュラー2年目となる2014年は欠場を1試合に抑え、143試合に出場。
RRF補殺評価で莫大な守備利得を計上し、打撃も遊撃手標準を上回るなど、リーグを代表する遊撃手に成長しました。
糸井嘉男、金子千尋と並ぶチーム躍進の立役者だったと言えるでしょう。
■攻撃評価
三振率と奪四死球率が大幅に改善し、RCAAを押し上げました。長打力(IsoP)も遊撃手としては上々のものを持っています。
BABIP傑出に依存せずに打撃貢献を生み出しているのはとても良い傾向と言えます。
■守備評価
高い方に外れ値が出た印象も少々拭えませんが、RRF補殺評価ではかなり大きい守備貢献を記録しています。
安達にとっては2年連続リーグトップの数値となりました。
□算出法
・攻撃得点 ・守備得点 ・守備位置補正得点 ・代替補正得点
の4要素を足し合わせて簡易WARを計算しています。
攻撃得点は球場補正をかけたRCAAを使用しました。球場補正は過去3年間の得点PFについて、
「2012年:2013年:2014年=1:2:4」と加重平均を取って算出した跳ね返り倍率に平均が1となるように等倍補正をかけ、
「(1-補正した跳ね返り倍率)×打席数×(リーグ総得点/リーグ総打席)」という式に入れて算出しています。
守備得点はRRFをベースとしたこちらの方法で算出しました。「内野手」「外野手」
守備位置補正得点はこちらの方法で算出しました。「守備位置補正RCWIN通算記録」
代替補正得点は「600打席で2勝分」として算出しました。参考:「リプレイスメント・レベル~Part2」
打率+:リーグ平均を100としたときの打率傑出度
BABIP+:リーグ平均を100としたときのBABIP傑出度
三振率+:リーグ平均を100としたときの打数あたり三振率傑出度 数値が高いほど三振が少なく、優秀であることを示す
奪四死+:リーグ平均を100としたときの打席あたり奪四死球率傑出度
長打力+:リーグ平均を100としたときのIsoP(長打率-打率)傑出度
今回は「300打席以上を記録し、最も多く先発出場した守備位置が遊撃である選手」を対象とします。
具体的な評価法と指標の説明については一番下に記しました。
13位 渡辺直人(西武) 簡易WAR:-0.6
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.260 | 0 | 26 | 4 | -7 | -2 | +2 | -12 | -19 | -0.6 |
RRF補殺守備得点ではキャリアワーストの値が出ており、総合的な貢献もあまり伸びませんでした。
■攻撃評価

打撃面はキャリア平均標準に近いシーズンだったと言えます。
■守備評価

ポジション固定率の低さからイニング推定の精度が少々怪しく、
同僚の鬼崎に守備得点を吸われている可能性がありますが、補殺数は平均を大きく下回っています。
12位 森岡良介(ヤクルト) 簡易WAR:-0.5
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.276 | 2 | 31 | 1 | -6 | -3 | +2 | -10 | -16 | -0.5 |
来季はチームに同じ遊撃手の大引啓次が加入したことで、激しいポジション争いが予想されます。
■攻撃評価

打率向上の背景には三振率傑出の大幅な改善があったようです。
HR以外の長打も増え、長打力(IsoP)にも若干の改善が見られました。
■守備評価

補殺数は遊撃平均を下回っていますが、渡辺と同様の理由で同僚の川島に守備得点を吸われている可能性があります。
11位 西田哲朗(楽天) 簡易WAR:-0.2
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.250 | 7 | 41 | 8 | -7 | -0 | +3 | -11 | -15 | -0.2 |
球団史上初の生え抜き二桁本塁打にあと3本と迫るなど、打撃センスの片鱗を見せています。
■攻撃評価

長打力(IsoP)傑出に大きな改善が見られましたが、三振率と奪四死球率はリーグ平均を下回っており
打撃全体で見るとまだまだ荒削りである印象です。今後は選球眼の向上が求められます。
■守備評価

遊撃での補殺数は平均を下回っています。
10位 アンダーソン・エルナンデス(中日) 簡易WAR:+0.3
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.262 | 5 | 32 | 2 | -5 | +2 | +3 | -7 | -7 | +0.3 |
遊撃手平均程度の打撃成績を残した一方、守備面は少し物足りないものとなっています。
■攻撃評価

遊撃手としては十分な長打力(IsoP)を持っている一方、三振率や奪四死球率の低さに粗さが見えます。
並べてみて気が付いたんですが西田哲朗の打撃成績と傾向がかなり似ています。
■守備評価

遊撃での補殺数は平均を下回っています。
9位 梵英心(広島) 簡易WAR:+0.3
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.269 | 8 | 41 | 7 | -4 | +0 | +1 | -7 | -11 | +0.3 |
打撃貢献は遊撃平均程度である一方で、三塁では平均をやや下回っています。
■攻撃評価

キャリア平均を下回った項目はBABIP傑出のみで、好調なシーズンだったことが伺えます。
■守備評価

遊撃守備成績は膝を故障した2011年以降低迷が続いています。
8位 山崎憲晴(DeNA) 簡易WAR:+1.0
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.239 | 2 | 20 | 2 | -17 | -3 | +3 | +14 | -3 | +1.0 |
打撃は遊撃平均を大きく下回りますが、RRF補殺守備得点で大きな利得を生み出しました。
■攻撃評価

BB/Kの傑出度に改善が見られましたが、代わりに長打力(IsoP)を大きく落としています。
■守備評価

遊撃平均を大きく上回る補殺数を記録しています。この結果はUZRとはかなり乖離しており、
何が原因で差が生じているのかは分かりませんが興味深いところです。ひょっとしたら単なる打球の偏りかもしれませんが。
7位 今宮健太(ソフトバンク) 簡易WAR:+1.6
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.240 | 3 | 42 | 10 | -22 | +2 | +5 | +10 | -6 | +1.6 |
山崎と同じく打撃は遊撃平均を大きく下回るものの、大きな守備利得を生み出しています。
■攻撃評価

長打の数が減り、長打力(IsoP)の減少が見られました。
■守備評価

補殺数は遊撃平均を大きく上回っています。
6位 大引啓次(日本ハム) 簡易WAR:+1.9
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.245 | 5 | 47 | 21 | -8 | +1 | +4 | +5 | +1 | +1.9 |
低打率ながら高セカンダリを誇る打撃で遊撃平均程度の打撃貢献を記録する一方、守備力は平均を上回っています。
■攻撃評価

攻撃面は大引にとって標準的なシーズンだったと言えます。
■守備評価

平均を上回る遊撃補殺数を記録しています。
5位 鳥谷敬(阪神) 簡易WAR:+2.0
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.313 | 8 | 73 | 10 | +17 | +4 | +5 | -28 | -1 | +2.0 |
12球団の遊撃手中トップの打撃貢献を記録したものの、故障の中でプレーした影響か守備指標は大きく低迷しました。
■攻撃評価

三振率,奪四死球率,長打力(IsoP)傑出が前年比で軒並み低下、BABIP傑出のみが上昇しており
本調子ではなかったものの幸運なシーズンだったという見方ができそうです。
■守備評価

例年は高い守備貢献を叩き出す選手ですが、前年比で補殺数が100以上減少しており故障の影響が隠せていないように思えます。
故障を抱えつつ臨んだ2008年シーズンに守備指標が大きく低迷し、翌年にあっさり復活した井端弘和の事例を考えると、
体調さえ万全なら鳥谷も来年には数字が戻る可能性が高いように感じます。
4位 田中広輔(広島) 簡易WAR:+3.1
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.292 | 9 | 34 | 10 | +5 | +0 | +1 | +13 | +19 | +3.1 |
攻守両面で平均を上回る貢献を叩き出しており、今後に大きな期待のかかる選手と言えそうです。
■攻撃評価

キャリア打席数の不足から適性BABIPについてはアバウトに推測する事しかできませんが、
2014年はかなり高めのBABIP傑出を記録しており、来季はいわゆる「2年目のジンクス」に悩まされることになるかもしれません。
■守備評価

サンプルの絶対数が少ないものの三塁で大きな守備利得を作り出しています。一方で遊撃での補殺数は平均を下回っています。
三塁守備貢献を武器に遊撃手部門のランキング上位に入るというのもおかしな話ですが。
3位 鈴木大地(ロッテ) 簡易WAR:+4.0
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.287 | 3 | 43 | 7 | +9 | -0 | +6 | +4 | +18 | +4.0 |
二遊間の選手としては非常に高い攻撃力を有し、パリーグでは最大の攻撃利得を生み出しています。
■攻撃評価

三塁打、本塁打の減少により若干長打力(IsoP)が下がっているものの、三振率に大きな改善が見られました。
鈴木の打撃タイプからすればBABIP傑出はもっと高くなってもおかしくないように思います。
■守備評価

UZRとは結果が乖離していますが、RRF評価では遊撃平均を上回る補殺数を記録しています。
2位 坂本勇人(巨人) 簡易WAR:+5.1
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.279 | 16 | 61 | 23 | +10 | +1 | +5 | +13 | +30 | +5.1 |
2014年はNPB史上3番目の若さで通算1000本安打を達成。積み上げ系の成績では肩を並べる者が居なくなりつつあります。
安定した打撃と守備は今季も健在で、総合的な貢献は非常に大きなものとなっています。
■攻撃評価

近年では長打力(IsoP)が下がる代わりに年々奪四死球率が改善しており、今季はキャリアで初めてリーグ平均を超えました。
BABIP傑出は3年周期で爆発するという変わった推移を見せていますが、当たり年にあたる来季はどうなるか。
■守備評価

RRF評価では遊撃平均を大きく上回る補殺数を記録。UZRでも安定して高い値を記録しているのを見ると、
セリーグではかつての井端弘和、宮本慎也と肩を並べる存在となりつつあるように感じます。
1位 安達了一(オリックス) 簡易WAR:+6.4
■総合評価
打率 | HR | 打点 | 盗塁 | RCAA | 球場補正 | 守備位置補正 | 守備得点 | 攻守総合貢献 | 簡易WAR |
0.259 | 8 | 50 | 29 | -0 | +1 | +5 | +36 | +42 | +6.4 |
チームの遊撃レギュラー2年目となる2014年は欠場を1試合に抑え、143試合に出場。
RRF補殺評価で莫大な守備利得を計上し、打撃も遊撃手標準を上回るなど、リーグを代表する遊撃手に成長しました。
糸井嘉男、金子千尋と並ぶチーム躍進の立役者だったと言えるでしょう。
■攻撃評価

三振率と奪四死球率が大幅に改善し、RCAAを押し上げました。長打力(IsoP)も遊撃手としては上々のものを持っています。
BABIP傑出に依存せずに打撃貢献を生み出しているのはとても良い傾向と言えます。
■守備評価

高い方に外れ値が出た印象も少々拭えませんが、RRF補殺評価ではかなり大きい守備貢献を記録しています。
安達にとっては2年連続リーグトップの数値となりました。
□算出法
・攻撃得点 ・守備得点 ・守備位置補正得点 ・代替補正得点
の4要素を足し合わせて簡易WARを計算しています。
攻撃得点は球場補正をかけたRCAAを使用しました。球場補正は過去3年間の得点PFについて、
「2012年:2013年:2014年=1:2:4」と加重平均を取って算出した跳ね返り倍率に平均が1となるように等倍補正をかけ、
「(1-補正した跳ね返り倍率)×打席数×(リーグ総得点/リーグ総打席)」という式に入れて算出しています。
守備得点はRRFをベースとしたこちらの方法で算出しました。「内野手」「外野手」
守備位置補正得点はこちらの方法で算出しました。「守備位置補正RCWIN通算記録」
代替補正得点は「600打席で2勝分」として算出しました。参考:「リプレイスメント・レベル~Part2」
打率+:リーグ平均を100としたときの打率傑出度
BABIP+:リーグ平均を100としたときのBABIP傑出度
三振率+:リーグ平均を100としたときの打数あたり三振率傑出度 数値が高いほど三振が少なく、優秀であることを示す
奪四死+:リーグ平均を100としたときの打席あたり奪四死球率傑出度
長打力+:リーグ平均を100としたときのIsoP(長打率-打率)傑出度