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球団史上最高の4人を選ぶ オリックス・バファローズ編

はじめに

ヤクルトと同様のアプローチで、NPBで「フランチャイズ・フォー」と同様の企画が実施された場合、
RCAAまとめblogとしてはどういった選手に投票するか、データを基に独断と偏見を交えて考えてみました。
今回は第10弾として、「オリックス・バファローズ」の歴代選手TOP4を選出します。

おおまかな選出の方針

・「同ポジションの平均的な控え選手に対し、どの程度利得を作れたか」(=WAR)を基軸に評価。
・基本的には通算成績の優劣で決定。長くチームに貢献した選手を優先する。
・通算成績がほとんど横並びの場合、全盛期の優劣で決定。
・「球団史上」なので、MLB期間の成績については一切考慮しない。

以上を踏まえて、RCAAまとめblogが選出した「オリックス・バファローズ史上最高の4人」は以下のようになりました。

オリックス・バファローズ史上最高の4人

□米田哲也[投手/20年/1956-1975]
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プロ野球史上最多の登板数・先発数を記録した「ガソリンタンク」。通算338勝は球団史上歴代最多。
平均的な投手に対して+218点の投球利得を稼ぎました。山田久志に次ぐ球団歴代2位の記録です。

高卒ルーキー時に200投球回を記録して以降、20年間に渡り阪急投手陣の一角に収まり続けました。
ただし、同世代の大投手と比べると先発での登板割合がやや高く、大事に使われていた印象を受けます。
こうした起用法のためかシーズン350投球回以上は0回、300投球回以上も6回のみにとどまっており、
この辺りの起用法の差が、キャリアの途中で酷使により肩を壊していった他の投手との明暗を分けたように感じます。

打撃の名手としても知られており、シーズン5HRを2度(1960年,1968年)記録しているほか、
通算33HRは200勝投手では金田正一(38HR)、別所毅彦(35HR)に次ぐ記録です。
通算投手RCWin5.96は、2リーグ分立(1950年)以降では金田、桑田、同僚の梶本に次ぐ歴代4位の記録。

□山田久志[投手/20年/1969-1988]
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アンダースロー史上最多の284勝を挙げた「史上最高のサブマリン投手」。
平均的な投手に対して+362点の投球利得を稼ぎました。これは球団史上最高値です。

キャリアを通じて西宮球場でプレーした影響もあるのでしょうが、被本塁打率は当時の平均を大きく上回っており、
FIPと失点率の乖離が非常に大きくなっています。同時代の皆川睦雄や足立光宏も同様の傾向を示していることから、
この時代のアンダースロー投手に対してはFIPの適用が難しいような印象を受けます。後年の斎藤雅樹も同様の傾向がありますね。
アンダースローやサイドスローの投手は被BABIPが低くなりやすい時代だったのでしょうか?

あまり知られていませんが、打撃も良かったようで通算打率2割を記録しており、打撃でも鈴木啓示のライバルだったようです。
1975年のDH制導入により、7年目以降は打席にほとんど入ることが無かったのが残念な点です。

□福本豊[中堅手/20年/1969-1988]
YFukumotoFC4.png
※守備位置補正は守備位置補正RCWINの方法で算出しました。「守RCAA」は球場補正を含めた守備位置補正RCWINです。


阪急黄金時代の核弾頭として活躍した「世界の盗塁王」。通算2543安打は球団史上最多。
同ポジションの平均的な選手(中堅手)に対して+305点の打撃利得を稼ぎました。これは球団史上最高値。
歴代最多の1065盗塁による盗塁利得(wSB)は+90点になります。2位の広瀬叔功(+66点)に大差をつけているほか、
3位の柴田勲(+47点)にはダブルスコアに近い差をつけており、NPBの盗塁部門に関しては福本の独擅場と言えるでしょう。

ただ「出塁ができなければ盗塁もできない」とは本人の弁で、福本のリードオフマンとしての真の持ち味はその出塁率にあります。
塁に出るとこれほどの脅威となる選手に対し、易々と四球を許す投手はいないはずであり、
多少甘くなってもストライクゾーンに球を集めてくることが予想されますが、福本は平均に対して40%近く多い四球を選んでいる上、
持ち前の俊足を生かしたBABIPの高さもあり、通算7000打席以上の1番打者では歴代1位の出塁率傑出度を記録しています。

NPB史上最も長い中堅守備イニングを記録した選手でもあり、処理したフライの数も歴代最多で通算外野刺殺記録を保持しています。
俊足の選手らしく全盛期には広大な守備範囲を誇ったようで、中堅刺殺数も同時代の中堅手と比べて明らかに多くなっています。
広島の山本浩二と異なり、晩年にも数字をあまり落としていないのが特筆すべき点でしょう。

□梶本隆夫[投手/20年/1954-1973]
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通算254勝は米田、山田に次ぐ球団歴代3位。平均的な投手に対して+99点の投球利得を稼ぎました。
阪神の低迷期を米田哲也と共に支えたエースであり、2人合わせて「ヨネカジコンビ」と称されました。

投手としての売りは奪三振の多さで、1957年には公式戦最多の9連続奪三振を記録しているほか、
250勝投手では金田正一に次ぐ奪三振率傑出度を記録しています。(平均的な投手に対して1.24倍)
守備力にも低迷が見られた「灰色の時代」の阪急において、このピッチングスタイルは失点を減らす上で有効だったようです。

打者としてもセパ分立後では金田に次ぐ通算130打点をあげ、通算打率も2割台を記録するなど非常に優秀でした。
こうした打撃の良いエース投手が多いのも、球団の特色の一つと言えそうですね。

次点

□足立光宏[投手/22年/1959-1980]
山田久志の一世代前のアンダースロー投手。通算187勝は200勝投手3人に次ぐ球団歴代4位。
キャリア序盤の1962年に1試合17奪三振の日本新記録をマークしていますが、通算奪三振率は平均よりも低い上に、
与四球は平均的な投手の2/3程度しか出さない、山田と比べてもさらに軟投派に属する投球スタイルだったようです。
実働年数は上の3人よりも長い22年になりますが1年あたりの稼働量が少なく、200投球回に僅か6回しか到達していません。
若い頃はリリーフ中心の起用だったのが主な要因と考えられますが、先発に専念していれば200勝に届いたと思えるだけに残念ですね。

□松永浩美[三塁手/15年/1978-1992]
両打ち最多の203HRを記録した「史上最高のスイッチヒッター」。通算1541安打は球団歴代3位。
同ポジションの平均的な選手(三塁手)に対して+222点の打撃利得を稼ぎました。
阪急黄金時代の終盤にはクリンナップを打つ中軸打者として活躍、オリックス時代初期にはリードオフマンも務めました。
打者としては総合力の高いバランス型で三部門打撃タイトルには無縁だったものの、奪四球力の高さから出塁率は非常に高く、
キャリアを通じて積み上げた打撃貢献は、原辰徳・中村紀洋と匹敵する値になっています。
若手時代の1982年には遊撃手としても51試合に先発しており、三塁守備も非常に優秀だったようです。

□イチロー[右翼手・中堅手/9年/1992-2000]
阪急-オリックスの誇る外野手王国の集大成。通算打率.353は球団史上最高値。
同ポジションの平均的な選手(中堅手→右翼手)に対して+301点の打撃利得を稼ぎました。実質7年で福本とほぼ同じ値です。
NPBに留まった場合、キャリア全体では王貞治に匹敵する成績を記録したと考えられる歴代No.1日本人外野手。
単純な攻守の貢献の大きさも莫大ですが、何より恐ろしいのは故障とスランプにほぼ無縁だったことでしょう。王とも共通する点です。
2015年現在、現役生活の最終盤に入りつつあると思われますが、この選手がどこまで頑張れるか、最後まで見届けたいと思います。

□加藤秀司[一塁手/14年/1969-1982]
首位打者を2回、打点王を3回獲得した阪急黄金時代不動の3番打者。通算1642安打は球団歴代2位。
同ポジションの平均的な選手(一塁手)に対して+217点の打撃利得を稼ぎました。
キャリア全体で347HRを記録していますがHRより二塁打の方が多く、「HRも打てる中距離打者」という打撃スタイルでした。
福本豊・簑田浩二と機動力の高い優秀なリードオフマンが常に前で打っていたため、二塁打で十分だったのかもしれません。
自分以外のランナーを本塁に返した数(=打点-HR)は921打点で、通算400HR以下の打者では川上哲治に次ぐ数となっています。
1982年オフ、成績不振を理由に広島にトレード。以降4球団を渡り歩くジャーニーマンとなりますが往年の輝きは取り戻せませんでした。

□オリックス・バファローズ簡易oWAR10傑[-2014]
順位 選手名 守備 実働期間 年数 試合 打席 打率 HR 打点 盗塁 RCW 球場補正 POS補正 守RCW oWAR
1位 福本豊 中堅 1969-1988 20年 2401 10130 0.291 208 884 1065 42.49 -2.28 -8.74 31.48 65.2
2位 イチロー 右翼 1992-2000 9年 951 4098 0.353 118 529 199 32.21 0.41 -1.84 30.78 44.4
3位 加藤秀司 一塁 1969-1982 14年 1516 6123 0.307 285 1027 126 38.43 -1.92 -14.03 22.48 42.9
4位 松永浩美 三塁 1978-1992 15年 1452 5991 0.299 180 732 219 22.27 0.56 -1.66 21.17 41.1
5位 長池徳二 右翼 1966-1979 14年 1449 5523 0.285 338 969 98 29.48 -1.10 -5.74 22.64 41.1
6位 藤井康雄 右翼 1987-2002 16年 1641 5616 0.252 282 861 20 16.56 0.88 -6.80 10.64 29.4
7位 簑田浩二 右翼 1976-1987 12年 1273 5038 0.283 195 656 249 15.90 -0.98 -4.12 10.80 27.6
8位 ブーマー.W 一塁 1983-1991 9年 1019 4364 0.323 251 804 14 22.86 0.40 -10.85 12.41 27.0
9位 D.スペンサー 二塁 1964-1972 7年 731 2641 0.275 152 391 6 18.59 -0.32 -0.27 18.00 26.8
10位 B.マルカーノ 二塁 1975-1982 8年 967 3904 0.287 180 611 54 9.09 -1.42 4.38 12.04 25.1
※守備位置補正は守備位置補正RCWINの方法で算出しました。「守RCAA」は球場補正を含めた守備位置補正RCWINです。代替補正は600打席で2勝としました。

□オリックス・バファローズ簡易投手WAR10傑[-2014]
順位 選手名 実働期間 年数 試合 先発 投球回 防御率 FIP 勝利 敗戦 RSW 球場補正 守備補正 補RSW WAR
1位 米田哲也 1956-1975 20年 902 600 4954 1/3 2.90 2.77 338 278 18.29 -0.75 6.92 24.46 90.5
2位 山田久志 1969-1988 20年 654 447 3865    3.18 3.63 284 166 34.33 3.53 -1.38 36.48 88.0
3位 梶本隆夫 1954-1973 20年 867 487 4208    2.98 2.79 254 255 8.20 -1.10 4.21 11.31 67.4
4位 足立光宏 1959-1980 22年 676 372 3103    2.91 3.09 187 153 12.64 1.66 2.61 16.91 58.3
5位 佐藤義則 1977-1998 22年 501 335 2608 2/3 3.97 3.96 165 137 6.19 0.49 0.67 7.35 42.1
6位 星野伸之 1984-1999 16年 388 351 2479 2/3 3.63 3.56 168 127 9.06 -1.60 1.59 9.05 42.1
7位 石井茂雄 1957-1972 16年 526 285 2321    3.20 3.14 143 122 -0.45 0.22 4.18 3.95 34.9
8位 金子千尋 2005-2014 10年 232 167 1286 1/3 2.69 2.86 90 48 15.20 0.19 1.79 17.18 34.3
9位 天保義夫 1942-1957 15年 431 283 2452 1/3 2.79 2.91 131 152 2.85 0.00 -1.83 1.01 33.7
10位 山沖之彦 1982-1994 13年 327 244 1764    3.92 3.80 112 101 4.96 -0.92 1.11 5.16 28.7
※代替補正は控え投手勝率を.380と仮定して算出しました。

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オリックス・バファローズ選手一覧 バファローズ歴代選手の変遷
オリックス・バファローズ打線一覧 バファローズ歴代打線の変遷

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コンテンツ

■2021年シーズンデータ
 ポジション別wRAAと先発救援別RSAA
 セリーグ パリーグ 各種PF


■選手INDEX(球団/五十音/守備)
  De
  西 他消滅球団
 
 

■打線アーカイブ
  De
  西 他消滅球団
 歴代打線得点力評価[-2020]
 歴代打線守備力評価[-2020]

■打撃に関する記録
 wRAA通算 シーズン チーム
 wRC+通算 シーズン チーム
 BABIP+通算 シーズン チーム
 K%-通算 シーズン チーム
 BB%+通算 シーズン チーム
 ISO+通算 シーズン チーム

■投球に関する記録
 通算 シーズン RSWIN
 通算 シーズン RSWIN(PF/DER)
 通算 シーズン RSWIN(リリーフ)
 RSWINで見る強力ダブルエース
 RSWINで見る強力勝利の方程式

■守備に関する記録
 守備得点

■球場に関する記録
 一軍PF 2021 2020 2019
 二軍PF 2019 2018 2017
 セPF 得点 本塁打 BABIP
単打 二塁打 三塁打
三振 四球 FIP
 パPF 得点 本塁打 BABIP
単打 二塁打 三塁打
三振 四球 FIP
 球場別 東京ド 後楽園
甲子園
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マツダ 広島市民
De 横浜 川崎球場
神宮
PayPay 平和台 大阪球場
西 メラド 小倉球場
京セラ GS神戸 阪急西宮
ZOZO 東京スタジアム
札幌ド 駒沢球場
楽天生命
日本生命 藤井寺

■RCWINに関する記録
 RCWIN歴代記録[-2020]
 通算 シーズン RCWIN
 通算 シーズン RCWIN(PF)
 通算 シーズン RCWIN(PF/POS)
 RCWINで見る強力打撃コンビ
 RCWINで見る強力打撃トリオ
 ポジション別
 

■傑出度に関する記録
 打撃歴代記録[-2020]
 通算 シーズン 打率傑出度
 通算 シーズン 出塁率傑出度
 通算 シーズン 長打率傑出度
 通算 シーズン OPS傑出度
 投球歴代記録[-2020]
 通算 シーズン 防御率傑出度
 通算 シーズン 奪三振率傑出度
 通算 シーズン 与四球率傑出度

■戦力分析とドラフト評価
 2019年一軍分析
  De 西
 2019年二軍分析
  De 西
 2019年補強・ドラフト評価
  De 西
 2017年戦力分析
  De 西
 2015年戦力分析
  De 西
 2014年戦力分析
  De 西
 2013年戦力分析
  De 西
 2015年二軍評価
  De 西
 2015年ファーム得点PFと選手評価
 打順の組み方を眺める
 2016年 セリーグ パリーグ

■選手の個人評価
 ポジション別に最優秀打者を選ぶ
 2017年 セリーグ パリーグ
 2016年 セリーグ パリーグ
 2015年 セリーグ パリーグ
 2014年 セリーグ パリーグ
 2013年 セリーグ パリーグ
 2016年打者の通信簿
  De 西
 2015年打者の通信簿
  De 西
 2014年選手別守備得点と総合貢献
 総括
 簡易WARの答え合わせ2014
 球団史上最高の4人を選ぶ
    De 西
 

■2018年の特筆記事
 現役打者の2000本安打達成確率を考える
 現役20代選手の通算安打(2018年版)

■2017年の特筆記事
 現役20代選手の通算安打(2017年版)
 「8番投手」は珍しいのか?
 2017年各種パークファクター
 2017広島打線は史上最強か?

■2016年の特筆記事
 2016年における2000本安打の展望
 2016年広島打線、得点力向上の要因は?
 2016年各種パークファクター
 パリーグ野手編成と野手運用の私的評価
 セリーグの犠打減少を考える
 糸井嘉男の成績低下リスクを考える


■2015年の特筆記事
 2000本安打の展望
 違反球の再来?2015年セリーグ
 こちらも違反球?2015年パリーグ
 秋山と柳田が挑む、もうひとつの日本記録
 秋山翔吾の安打記録更新の確率を考える
 「余剰安打」で見る、安打新記録の価値
 山田哲人は何位?二塁手シーズンHR記録
 二塁手史上最高の打撃?2015年山田哲人
 30HRと30盗塁の両立
 三浦大輔、23年連続安打
 谷繁元信、27年連続本塁打
 坂本勇人、7年連続二桁本塁打
 阪神タイガース、得失点差-59で貯金
 2015年はどのくらい打低だったのか?
 2015年各種パークファクター

■考察のようななにか
 □分析結果系
 徹底比較 ダルビッシュ有と田中将大
 平成の大投手 三浦大輔
 ポスト松井稼頭央時代の遊撃手総合力評価
 恐怖の8番打者
 稲葉篤紀、現役引退表明
 0本塁打のスラッガー
 シーズン二桁本塁打に関する記録
 20盗塁カルテットに関する記録
 ピタゴラス勝率を用いた采配評価の妥当性
 鈴木啓示の先発勝利に関する疑義
 セリーグの野手世代交代に関する考察
 □分析手法系
 RSAAに守備力補正をかける
 守備イニング推定手法の改良案
 RRFの考え方
 外野刺殺指標試案
 外野補殺指標試案
 NPB版oWAR(試案)

■データ置き場
 通算 シーズン 守備位置別安打記録
 通算 シーズン 奪三振率
 通算 シーズン 与四球率
 通算 シーズン K%
 通算 シーズン BB%
 通算 シーズン wSB(盗塁得点)
 投手のシーズン本塁打記録
 セパ年度別 打低打高早見表
 年度別タイトル・表彰獲得者一覧
 平成時代のポジション別最多安打打者
 日本時代のイチローの全試合成績


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