川崎球場[1957-1991]
- 2018/01/01
- 18:34
球場別PF:
川崎球場のパークファクターを評価しました。
数値は得点や本塁打といったイベントが「同じリーグの平均的な球場(6本拠地の平均)と比べて何倍出やすいか」を示します。
数値が大きければイベントが発生しやすい、数値が小さければ発生しにくい球場であることを意味します。
ロッテ使用時パークファクター
大洋使用時パークファクター
ロッテが1978年から1991年まで本拠地として使用していた球場。
しばしば狭い球場の代名詞とされますが、現代のドーム球場よりも高いフェンスが設置されていたため、
パリーグの球場大型化が始まる前の1980年代までは標準的な球場だったようです。
「落合は狭さを利用して本塁打を量産した」とも言われますが、球場の恩恵を受けた形跡は見当たりません。
それ以前には大洋が1955年から1977年まで使用していました。
この時代は高いフェンスがまだ設置されていなかったようで、大洋の使用期間はほぼ一貫してヒッターズパークでしたが、
三原監督が極端な低反発球を使用したとみられる1960年代前半のみ投手優位となっています。
PFはその球場を本拠地とするチームが「本拠地で記録した成績」と、
「6本拠地で均等に試合した時に記録しうる成績」を比較することで算出されます。
具体的な算出方法については「パークファクターはどのような考え方で算出されるか」をご覧ください。
同じチームの成績が使用球場によってどう変化するかを元に算出されるため、
「中日の得点力が低いからナゴヤドームの得点PFが低い」といった事態は起こりません。
BABIPとFIP以外は、打席数ベース(打席あたりどれだけそのイベントが発生するか)で算出しました。
2004年以前は入手データの都合上、BABIPは犠飛、FIPは敬遠を含まず、四球は死球も含んだ数値となります。
外野手の地位向上はイチローの影響?'80年代と現在で全く違う指名順位。 - NumberWeb
川崎球場は両翼89m、中堅118m。
両翼は当時の球場の中でも最小レベルでした。
コンクリートに頭から突っ込む!阪神のファイター・佐野仙好“魂のキャッチ”【1977年4月29日】 - 週刊ベースボールONLINE
1977年に佐野仙好が川崎球場のフェンスに激突した際の写真。
この写真から判断すると、当時のフェンスの高さは3m程度だったと思われます。
セ 東京ドーム 阪神甲子園球場 ナゴヤドーム マツダスタジアム 明治神宮野球場 横浜スタジアム
パ 福岡ドーム 千葉マリンスタジアム 札幌ドーム 大阪ドーム 宮城球場 西武ドーム
旧 後楽園球場 ナゴヤ球場 広島市民球場 川崎球場 平和台球場 大阪球場 小倉球場
東京スタジアム 駒沢球場 藤井寺球場 日本生命球場 グリーンスタジアム神戸 阪急西宮球場
川崎球場のパークファクターを評価しました。
数値は得点や本塁打といったイベントが「同じリーグの平均的な球場(6本拠地の平均)と比べて何倍出やすいか」を示します。
数値が大きければイベントが発生しやすい、数値が小さければ発生しにくい球場であることを意味します。
ロッテ使用時パークファクター
年度 | 使用チーム | 得点 | 本塁打 | BABIP | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 三振 | 四球 | FIP | 使用試合 | 順位 | 監督 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1991 | ロッテ | 1.19 | 1.34 | 1.08 | 1.01 | 1.12 | 0.65 | 1.13 | 1.07 | 1.11 | 52 / 130 | 6位 | 金田正一 | 千葉マリンスタジアムへ移転 | |
1990 | ロッテ | 1.20 | 1.05 | 1.11 | 1.05 | 1.26 | 0.52 | 1.15 | 1.07 | 1.00 | 53 / 130 | 5位 | 金田正一 | ||
1989 | ロッテ | 1.16 | 1.29 | 1.05 | 0.97 | 1.09 | 0.94 | 1.18 | 1.16 | 1.12 | 49 / 130 | 6位 | 有藤道世 | ||
1988 | ロッテ | 1.17 | 1.20 | 1.13 | 1.04 | 1.43 | 0.94 | 1.14 | 1.00 | 1.04 | 45 / 130 | 6位 | 有藤道世 | ||
1987 | ロッテ | 1.13 | 1.32 | 1.01 | 0.98 | 1.13 | 0.62 | 1.05 | 0.96 | 1.09 | 45 / 130 | 5位 | 有藤道世 | ||
1986 | ロッテ | 1.05 | 0.94 | 1.07 | 1.04 | 1.15 | 1.00 | 1.08 | 0.96 | 0.94 | 45 / 130 | 4位 | 稲尾和久 | ||
1985 | ロッテ | 1.07 | 1.14 | 1.04 | 0.99 | 1.23 | 1.02 | 0.97 | 1.05 | 1.08 | 47 / 130 | 2位 | 稲尾和久 | ||
1984 | ロッテ | 0.97 | 0.91 | 1.01 | 0.97 | 1.13 | 0.73 | 0.98 | 1.11 | 1.00 | 49 / 130 | 2位 | 稲尾和久 | ||
1983 | ロッテ | 0.95 | 0.91 | 1.04 | 1.08 | 0.96 | 0.49 | 0.97 | 0.94 | 0.95 | 44 / 130 | 6位 | 山本一義 | ||
1982 | ロッテ | 1.06 | 0.95 | 1.06 | 1.07 | 1.07 | 0.32 | 1.00 | 1.03 | 0.99 | 44 / 130 | 5位 | 山本一義 | ||
1981 | ロッテ | 0.97 | 1.09 | 1.00 | 1.01 | 1.09 | 0.33 | 0.94 | 0.95 | 1.03 | 43 / 130 | 3位 | 山内一弘 | ||
1980 | ロッテ | 0.82 | 0.61 | 1.02 | 1.04 | 1.13 | 0.61 | 0.98 | 0.90 | 0.78 | 45 / 130 | 2位 | 山内一弘 | ||
1979 | ロッテ | 0.91 | 0.68 | 1.01 | 1.03 | 1.07 | 0.69 | 0.99 | 0.98 | 0.86 | 55 / 130 | 4位 | 山内一弘 | ||
1978 | ロッテ | 1.06 | 1.71 | 0.99 | 0.92 | 1.45 | 0.59 | 1.07 | 0.83 | 1.14 | 56 / 130 | 4位 | 金田正一 | 宮城球場から移転 |
大洋使用時パークファクター
年度 | 使用チーム | 得点 | 本塁打 | BABIP | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 三振 | 四球 | FIP | 使用試合 | 順位 | 監督 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1977 | 大洋 | 1.15 | 1.32 | 1.05 | 0.99 | 1.09 | 0.38 | 1.12 | 1.12 | 1.15 | 54 / 130 | 6位 | 別当薫 | 横浜スタジアムへ移転 | |
1976 | 大洋 | 1.24 | 1.60 | 1.04 | 1.02 | 0.98 | 0.60 | 1.01 | 1.13 | 1.31 | 53 / 130 | 6位 | 秋山登 | ||
1975 | 大洋 | 0.99 | 1.39 | 1.00 | 1.00 | 0.98 | 0.31 | 1.14 | 0.91 | 1.08 | 52 / 130 | 5位 | 秋山登 | ||
1974 | 大洋 | 1.09 | 1.24 | 1.04 | 1.03 | 0.94 | 0.51 | 1.10 | 1.09 | 1.10 | 53 / 130 | 5位 | 宮崎剛 | ||
1973 | 大洋 | 0.97 | 0.97 | 1.05 | 1.06 | 1.16 | 0.24 | 1.03 | 0.90 | 0.95 | 53 / 130 | 5位 | 青田昇 | ||
1972 | 大洋 | 1.11 | 1.30 | 1.03 | 1.01 | 1.11 | 0.55 | 1.06 | 0.91 | 1.07 | 56 / 130 | 5位 | 別当薫 | ||
1971 | 大洋 | 1.08 | 1.26 | 1.05 | 1.08 | 1.01 | 0.53 | 1.00 | 0.91 | 1.05 | 52 / 130 | 3位 | 別当薫 | ||
1970 | 大洋 | 1.08 | 1.55 | 0.97 | 0.95 | 1.27 | 0.76 | 0.94 | 0.87 | 1.19 | 54 / 130 | 3位 | 別当薫 | ||
1969 | 大洋 | 1.15 | 1.24 | 1.08 | 1.05 | 1.19 | 1.42 | 0.95 | 1.02 | 1.14 | 54 / 130 | 3位 | 別当薫 | ||
1968 | 大洋 | 0.97 | 1.27 | 1.00 | 1.03 | 1.07 | 0.33 | 0.94 | 0.98 | 1.13 | 54 / 133 | 5位 | 別当薫 | ||
1967 | 大洋 | 1.03 | 1.33 | 1.00 | 0.98 | 1.01 | 0.41 | 1.03 | 1.08 | 1.14 | 60 / 135 | 4位 | 三原脩 | ||
1966 | 大洋 | 1.10 | 1.37 | 1.00 | 1.00 | 1.05 | 0.62 | 1.00 | 0.94 | 1.13 | 58 / 130 | 5位 | 三原脩 | ||
1965 | 大洋 | 1.03 | 1.30 | 0.99 | 0.99 | 1.18 | 0.69 | 0.87 | 1.01 | 1.18 | 66 / 140 | 4位 | 三原脩 | ||
1964 | 大洋 | 1.09 | 1.11 | 1.06 | 1.10 | 0.96 | 0.68 | 0.95 | 0.94 | 1.04 | 68 / 140 | 2位 | 三原脩 | ||
1963 | 大洋 | 1.04 | 0.82 | 1.00 | 0.99 | 1.07 | 0.39 | 1.05 | 1.04 | 0.94 | 71 / 140 | 5位 | 三原脩 | ||
1962 | 大洋 | 0.93 | 0.77 | 1.02 | 1.13 | 0.88 | 0.67 | 0.87 | 0.89 | 0.94 | 65 / 134 | 2位 | 三原脩 | ||
1961 | 大洋 | 0.78 | 0.68 | 0.92 | 0.99 | 0.86 | 0.52 | 0.92 | 0.93 | 0.89 | 61 / 130 | 6位 | 三原脩 | ||
1960 | 大洋 | 0.88 | 0.65 | 0.99 | 1.03 | 1.07 | 0.42 | 1.00 | 0.92 | 0.87 | 64 / 130 | 1位 | 三原脩 | ||
1959 | 大洋 | 1.09 | 1.36 | 0.99 | 0.96 | 1.09 | 0.48 | 1.08 | 1.10 | 1.11 | 57 / 130 | 6位 | 森茂雄 | ||
1958 | 大洋 | 1.20 | 1.56 | 1.05 | 1.01 | 1.21 | 0.76 | 1.02 | 0.98 | 1.16 | 54 / 130 | 6位 | 迫畑正巳 | ||
1957 | 大洋 | 1.18 | 1.33 | 1.01 | 0.96 | 1.19 | 0.72 | 1.06 | 0.98 | 1.06 | 53 / 130 | 6位 | 迫畑正巳 |
ロッテが1978年から1991年まで本拠地として使用していた球場。
しばしば狭い球場の代名詞とされますが、現代のドーム球場よりも高いフェンスが設置されていたため、
パリーグの球場大型化が始まる前の1980年代までは標準的な球場だったようです。
「落合は狭さを利用して本塁打を量産した」とも言われますが、球場の恩恵を受けた形跡は見当たりません。
それ以前には大洋が1955年から1977年まで使用していました。
この時代は高いフェンスがまだ設置されていなかったようで、大洋の使用期間はほぼ一貫してヒッターズパークでしたが、
三原監督が極端な低反発球を使用したとみられる1960年代前半のみ投手優位となっています。
算出方法
PFはその球場を本拠地とするチームが「本拠地で記録した成績」と、
「6本拠地で均等に試合した時に記録しうる成績」を比較することで算出されます。
具体的な算出方法については「パークファクターはどのような考え方で算出されるか」をご覧ください。
同じチームの成績が使用球場によってどう変化するかを元に算出されるため、
「中日の得点力が低いからナゴヤドームの得点PFが低い」といった事態は起こりません。
BABIPとFIP以外は、打席数ベース(打席あたりどれだけそのイベントが発生するか)で算出しました。
2004年以前は入手データの都合上、BABIPは犠飛、FIPは敬遠を含まず、四球は死球も含んだ数値となります。
参考文献
外野手の地位向上はイチローの影響?'80年代と現在で全く違う指名順位。 - NumberWeb
川崎球場は両翼89m、中堅118m。
両翼は当時の球場の中でも最小レベルでした。
コンクリートに頭から突っ込む!阪神のファイター・佐野仙好“魂のキャッチ”【1977年4月29日】 - 週刊ベースボールONLINE
1977年に佐野仙好が川崎球場のフェンスに激突した際の写真。
この写真から判断すると、当時のフェンスの高さは3m程度だったと思われます。
球場別パークファクター
セ 東京ドーム 阪神甲子園球場 ナゴヤドーム マツダスタジアム 明治神宮野球場 横浜スタジアム
パ 福岡ドーム 千葉マリンスタジアム 札幌ドーム 大阪ドーム 宮城球場 西武ドーム
旧 後楽園球場 ナゴヤ球場 広島市民球場 川崎球場 平和台球場 大阪球場 小倉球場
東京スタジアム 駒沢球場 藤井寺球場 日本生命球場 グリーンスタジアム神戸 阪急西宮球場