2020年に向けた戦力分析 オリックス・バファローズ編 Part2 ~ 二軍の育成状況
- 2017/01/01
- 14:48
本記事では、オリックス・バファローズの2019年時点での強みと弱みを評価して、
二軍の若手、ドラフト、補強内容と合わせて見ることで、2020年シーズンに向けた戦力分析を行います。
この記事は3部構成のPart2で、二軍の育成状況を評価します。
やりたいこと
ここでは「他チームよりもどれだけ多くの選手を一軍に送り出せそうか」という観点で、各ポジションを見ていきます。
日本プロ野球における年齢曲線の研究から、打撃は27歳、投球は22歳まで加齢による成長が見込めるとされるため[6]、
これより低い年齢に有望な選手をどれだけ抱え込めているかが評価基準となります。
ここでは、他チームと比べてどれだけ有望な選手を抱え込めているかを明らかにするため、
wRC+(打撃による得点創出力)、FIP(投球による失点抑止力)、年齢を載せたグラフを作成しました。
紺色の丸がオリックスの若手、灰色の丸が他チームの若手を示しています。
縦軸がwRC+(FIP)、横軸が年齢を示しており、上に行くほど優秀、左に行くほど若いことを示すため、
左上に紺色が多いポジションは、他チームより二軍からの選手供給が強く期待できます。
Part1では、2019年におけるオリックスの各ポジションの状況から、
弱点となりそうな二遊間と両翼に対して、どれだけ選手を供給できるかがポイントになりそうだと考察しました。
これらのポジションに対して二軍からはどのような選手を供給できそうかを見ていきましょう。
捕手

※グラフの縦軸はwRC+(平均的な打者と比べた得点生産力/平均=100)[7]、横軸は年齢、丸の大きさはそのポジションで出場した打席数を示す。
※BABIP、K%(=三振/打席)、BB%(=四球/打席)、ISO(=長打率-打率)は、リーグ平均と比べて何倍の数値を記録したかを示す。平均=100[8]。
捕手では稲富宏樹(20歳)、飯田大祐(29歳)が起用されました。
一塁手

一塁では比屋根彰人(20歳)が起用されました。
二塁手

二塁では宜保翔(19歳)、山足達也(26歳)が起用されました。
三塁手

三塁では山足達也(26歳)が起用されました。
遊撃手

遊撃では太田椋(19歳)、廣澤伸哉(20歳)、宜保翔(19歳)が起用されました。
中堅手

中堅では根本薫(21歳)が起用されました。
左翼手・右翼手

両翼では宗佑磨(23歳)、西村凌(23歳)、杉本裕太郎(28歳)、根本薫(21歳)が起用されました。
投手

※グラフの縦軸はFIP-(平均的な投手と比べた失点抑止力/平均=100)[9]、横軸は年齢、丸の大きさは投球回を示す。
※K%(=奪三振/対戦打席)、BB%(=与四球/対戦打席)、HR%(=被本塁打/対戦打席)は、リーグ平均と比べて何倍の数値を記録したかを示す。平均=100[10]。
若手投手では東晃平(20歳)、鈴木優(22歳)、本田仁海(20歳)が起用されました。
二軍総評

2020年に向けた戦力分析 オリックス・バファローズ編 Part3 ~ 補強の評価と総評
戦力分析
Part1 Part2 Part3 巨人編
Part1 Part2 Part3 DeNA編
Part1 Part2 Part3 阪神編
Part1 Part2 Part3 広島編
Part1 Part2 Part3 中日編
Part1 Part2 Part3 ヤクルト編
Part1 Part2 Part3 西武編
Part1 Part2 Part3 ソフトバンク編
Part1 Part2 Part3 楽天編
Part1 Part2 Part3 ロッテ編
Part1 Part2 Part3 日本ハム編
Part1 Part2 Part3 オリックス編
[6] 岡田友輔ほか(2012)『プロ野球を統計学と客観分析で考える セイバーメトリクス・リポート1』 水曜社
[7] 2019年の二軍wOBA-PFを元に球場補正を行いました。
[8] 2019年の二軍BABIP-PF、K%-PF、BB%-PF、ISO-PFを元に球場補正を行いました。
[9] 2019年の二軍FIP-PFを元に球場補正を行いました。
[10] 2019年の二軍K%-PF、BB%-PF、HR%-PFを元に球場補正を行いました。